山形県立米沢商業高校と米沢工業高校が統合し、この春新設された米沢鶴城高校で4月7日に開校式が行われた。そして8日には入学式が行われ、20通りのコーディネートから選べる真新しい制服に身を包んだ新入生210人が希望を胸に高校生活をスタートさせた。

工業高校と商業高校を統合して新設
県立米沢鶴城高校は、米沢工業高と米沢商業高を統合し、旧米沢工業高の校舎を活用して開校した。
前身の両校や地域の歴史・文化・産業を踏まえ伝統ある産業教育を受け継いで、持続可能な社会の創り手を育成する学校を目指す。

全日制は、「機械加工・機械制御」「電気情報」「建築・環境工学」「総合ビジネス・会計情報」の4学科。定時制は「総合学科」の1学科。
それに工業系の専門教育に特化した「専攻科」が設置されている。
ターコイズブルーの新しい校旗に歴史刻む
入学式に先立ち、7日の開校式には在校生と教職員など約550人が出席し、「鶴」をデザインした校章が描かれたターコイズブルーの真新しい校旗が、県教育委員会の須貝英彦教育長から佐藤有二校長に手渡された。

佐藤校長は、「両校がこれまで培ってきた輝かしい実績と伝統を踏まえ、地域に愛される学校として一歩一歩、新たな伝統と歴史を築いていきます」と式辞を述べた。
そして、新2・3年生が新しい校歌を初めて歌った。

希望を胸に初代新入生210人が入学
米沢鶴城高校の2025年度の入学者は、全日制と定時制・専攻科をあわせて210人。

8日午前に行われた全日制の入学式で佐藤有二校長が式辞を述べ、「本校での学びは専門的な知識や技術が主体となり、極めて高い専門性を持つことになる。自信を持って巣立つことができるよう切磋琢磨していきましょう」と激励した。

そして新入生を代表し、中村小春さんが誓いの言葉を述べた。

新入生代表宣誓・中村小春さん:
仲間と協力し支えあいながら、それぞれの夢に向かって前進していきます。先生や先輩にご指導を仰ぎつつ、自ら考え行動できる力を育んでいくことをここに誓います。
20通りのコーディネートから選べる新制服
2つの高校が統合して誕生した米沢鶴城高校では制服も一新され、「詰め襟」と「襟のないイートンジャケット」「襟があるブレザー」の3つのタイプがあり、上下の組み合わせは自由。
また、地場産業の「米織」で作られたネクタイやリボンも選ぶことができ、全部で20通りのコーディネートができる。

男子生徒は、「学ラン(詰襟)の方が格好いいかなと思って選んだ。制服を選べるのは良かった」と話し、女子生徒は、「一番自分に似合っているかなと思ってブレザーを選んだ。多様性があってとてもいい学校・制服だと思った」と語った。
入学式で見られたさまざまな組み合わせの制服は、多様性を尊重する時代を感じさせた。

新入生210人は、9日以降に2・3年生との対面式やオリエンテーションに臨み、来週から本格的な授業がスタートする。

全校生徒649人となった米沢鶴城高校は、これから新たな歴史を作っていく。
(さくらんぼテレビ)