出雲地方に伝わる「国譲り神話」を再現したとされる伝統行事「青柴垣(あおふしがき)神事」が、松江市美保関町で4月7日に営まれました。
青柴垣神事は、松江市美保関町の美保神社に祀られている事代主命(ことしろぬしのみこと)が、父親の大国主命(おおくにぬしのみこと)から「国譲り」の相談を受け、出雲の国を譲ることを決めた後、海中に青い柴垣(しばがき)を作って隠れたという故事にちなんだ神事で、毎年4月7日に営まれています。
神事では、事代主命などに扮する「當屋(とうや)」と呼ばれる男性が神社を出発し、四隅に榊(さかき)を飾り付けた船が待つ港に向かいます。
そして、船に乗り込むと、太鼓や笛が鳴り響きました。港の周りでは、春の陽射しの中、大勢の観光客が神事を見守りました。
静岡県から訪れた男性:
祭りという賑やかな感じより、古代の流れを引き継いでいる雰囲気を非常に深く感じています。
福岡県から訪れた女性:
心が洗われるような清々しい気持ちになってね、すごい良かったです。
約600年前の室町時代に始まったと伝わる「青柴垣神事」。訪れた人たちは厳かな雰囲気の中、古の時代絵巻に引き込まれていました。