「トランプ関税」の影響は、農林水産物やその加工品にも及ぶ見通しです。松江市の酒蔵「李白酒造」。アメリカへの輸出も手掛けています。今回の「トランプ関税」の発表に、田中社長は憤りをあらわにしました。
李白酒造・田中裕一郎社長：
今までに比べて一気に高額な関税がかかるということで、しかも品目別とかではなく”日本ごと”ということなので驚いていていますし、控えめに言っても雑すぎて頭にきているという感じですかね。
出荷の4割を輸出が占める「李白酒造」。その6割から7割はアメリカ向けで、年間出荷額は約1億円にのぼり、「トランプ関税」の影響は小さくありません。
「トランプ関税」発表後の4月4日、アメリカの輸入業者から連絡が入りました。3月24日の出荷分は通常通り輸入の手続きを終えましたが、今後の出荷分は扱いが保留に。「トランプ関税」の影響を慎重に見極めているようです。
李白酒造・田中裕一郎社長：
大きな損失が出る可能性があるので、現在出させてもらっている注文を一時保留させてくれということで、今準備している出荷が保留になっている。
アメリカで日本酒の人気が高まり、さらなる市場拡大が期待される中、「トランプ関税」が冷や水を浴びせた形です。
李白酒造・田中裕一郎社長：
せっかく日本酒のおいしさをアメリカに知っていただいているので、なんとかアメリカでも、これからも酒が売れるといいなと思っていますが、その他の地域も含めて販売方針を変えなきゃいけないのかなと考えています。
「トランプ関税」の余波は山陰にも及んでいます。
