コメの価格高騰が続く中、2025年4月8日、岐阜県岐阜市の業者に備蓄米が到着しました。しかし、県内のスーパーでは5キロで4000円を超える金額でコメが販売されていて、備蓄米の効果は感じられないのが実情のようです。
■待ちに待った備蓄米も心配は尽きず…業者「値段じわじわと上がるのでは」
8日朝、岐阜市の米卸業者「ギフライス」に備蓄米が届きました。2024年に収穫された秋田県産の「あきたこまち」12トンです。

ギフライスの恩田喜弘社長:
待ちに待った備蓄米の入荷です。皆さまに1日でも早くお届けしたいと思っております。
今回入荷したのは、JA全農が落札した備蓄米です。ギフライスでは、今回の分を含め、あわせて36トンが入荷される予定です。
ギフライスでは、倉庫にあるあきたこまちと備蓄米をブレンドして販売する予定で、4月中には岐阜や愛知のスーパーなどに並びます。

農林水産省によりますと、3月24日から30日までに全国のスーパーで販売されたコメの平均価格は4206円と、13週連続で最高値を更新しました。2024年6月に比べると、ほぼ2倍になっています。

これまでに政府が放出した備蓄米は21万トンです。ギフライスの恩田社長は、6月中旬ごろまでは価格を維持できるとしていますが、新米が収穫される8月中旬ごろにかけて「値段が上がってくる」と予想します。
ギフライスの恩田喜弘社長:
備蓄米をもう少しある程度放出していただければ安定すると思うんですけども。(新米収穫までの)端境期になりますと、また値段がじわじわと上がってくるんじゃないかなと思っています。
■5キロ4000円超で販売…客「備蓄米はあんまり効果なかったなと」
岐阜県各務原市の「スーパーサカイ」は安さが自慢の店です。しかし、岐阜県産の「ハツシモ」や宮城県産の「ひとめぼれ」など、いずれも5キロで4000円を超えています。

客に話を聞くと、備蓄米の効果はまだまだ感じられない様子でした。
客A:
もうちょっと安くならないと、とてもじゃないね。パンとか麺類になっちゃうわね。
客B:
(5キロで)3500円くらいで売っていたんだけど、今はもう4500円とか4200円とか、4000円超えているじゃない。(備蓄米は)あんまり効果はなかったなと思って。
店側も、おにぎりやお弁当などの原価の上昇に頭を悩ませています。

スーパーサカイ蘇原店の坂井英人店長:
(備蓄米は)今月中に並べられたらいいなとは思いますけども。5キロで4000円を超えている状況は非常に厳しいので、せめて4000円を切って、家計の手助けになればと思っております。
(東海テレビ)