2021年4月1日に住宅など30棟余りを焼く大規模火災が発生した松江市島根町で4月6日、火災の経験や教訓をこれからの地域防災に役立てようと、住民が防火について学ぶ講習会が開かれました。
松江市島根町加賀では4年前の4月に大規模な火災が発生、住宅など22棟が全焼し、部分焼も含めると32棟が被害を受けました。未曾有の火災の経験と教訓を次の災害への備えに役立てようと6日、地区の公民館で防災講習会が開かれ、住民約50人が参加しました。
はじめに地区の自治会や消防団、それに被災者など5人が、それぞれの立場から火災当時の様子を振り返りました。
自治会長:
なんだこれは炎も見えるし。本当に怖かったです。そのあとも風が吹くと、心がぞわぞわして。
被災した人:
近所の方と連絡を取って、家が全焼ということを聞きました。戻る時すごく時間が長く感じられて、不安で信じられない気持ちだった。
防災士:
全く情報が入ってこない中で戸惑ったことを憶えています。
自治会長:
近所同士がどこにだれが住んでいるとか、声かけとかおしゃべりとかが非常に大事なんじゃないか。
このあと、消防本部の職員が火災報知器設置の必要性や消火器の使い方を説明、住民が防火の備えについて学びました。
参加した男性:
火災によって失うものが多々あるので、普段から気を付けようと思ってはいるが、地域同士の関わりはすごく大事だと思うので、日頃からつながりを作っておくといいと思いました。
参加した人たちは、4年前の火災の記憶を呼び覚まし、あのような火災を二度と起こさないよう心に誓っていました。