香川県琴平町の金刀比羅宮の境内にある林が、重要文化財を修理する材料などを採取できる森林、「ふるさと文化財の森」に設定されることになりました。
3月27日付で文化庁の「ふるさと文化財の森」に設定されるのは、琴平町の金刀比羅宮境内林、約350ヘクタールです。
「ふるさと文化財の森」は、重要文化財の建造物の保存・修理に必要な材料などを供給する森林を対象に設定されるもので、2006年度に始まりました。
金刀比羅宮では2024年8月、本宮など12棟の建造物が国の重要文化財に指定されていて、そのうち9棟が檜皮葺の屋根です。境内林では、その檜皮を採取することができます。「ふるさと文化財の森」には、全国で95の森林が設定されていて、香川県内では今回が初めてです。
(金刀比羅宮 琴陵泰裕宮司)
「全体的に文化財の資材が足りないのが現状なので、少しでも解消できるように取り組みたい。今後100年、1000年文化財を守っていけたら」
文化庁は今後、林道の整備など、継続的な檜皮の供給に必要な管理費用があれば補助するとしています。