千葉は常に課題を挙げ、ひたむきのその課題と向き合い、悔しさをバネに上を見続けてきた。

見たい景色を見るための「覚悟」

全日本や四大陸の悔しさも「味わった」と、すべての試練を糧にして、世界選手権に挑む千葉は「世界選手権が終わって“見たい景色”が決まっている。“ガッツポーズをしている自分”です。追い込みきれずに、悔しい結果で終わるかどうかは自分次第だと思うので、覚悟です。短いようであっという間」だと語る。

氷上練習をする千葉
氷上練習をする千葉

最後に、全日本前に千葉が話していた“オリンピックにふさわしい選手”を改めて聞くと、千葉らしいストイックな言葉が並んだ。

「いつも必死に這いつくばりながらでも上を目指している。競技に対する気持ちが強い人。今後、フィギュアスケーターとして、日本代表として大きな試合に出るからには、常にアスリートとして必死に食らいついていく精神は根底にあるものとして取り組んでいきたい」

インタビューに応じてくれた千葉
インタビューに応じてくれた千葉

「頑張れている自分は好きです。必死に、常に何か足りないものを求めている状態、私にとってフィギュアスケートをやっている状態は、それが“調子が良い状態”です。

悩みながらフィギュアスケートを改善しようと頑張っているときが『自分、頑張れているな』って感じです」

不屈の精神で這い上がり続ける彼女の、リベンジの舞台に注目したい。

26日から行われる世界選手権では、男子は鍵山優真、佐藤駿、壷井達也、女子は坂本花織、千葉百音、樋口新葉。ペアは三浦璃来・木原龍一組、長岡柚奈・森口澄士組、アイスダンスは吉田唄菜・森田真沙也組が出場する。

世界フィギュアスケート選手権2025
【男女ショート】3月28日(金)午後7時00分~8時54分
【男女フリー】3月30日(日)午後7時00分~9時48分
【ペア・アイスダンス】4月4日(金)深夜2時15分~3時15分
【エキシビション】4月5日(土)深夜2時15分~3時15分
■FODプレミアム
3月27日(木)~31日(月)全競技LIVE配信

フィギュアスケート取材班
フィギュアスケート取材班