世界遺産の富士山を撮影しようと、商店街を訪れた多くの観光客。
しかしその“映えスポット”で、迷惑かつ危険な撮影行為が相次いでいる。

富士山“目当て”の交差点に観光客殺到
山梨・富士吉田市の商店街は、一直線に伸びた先に大きく富士山が見えることで、有名な観光スポットとなっている。

その中の1つ、富士山がきれいに撮れるという交差点には多くの観光客が訪れている。
そしてよく見ると、ほとんどが外国人だ。
ひとたび車の信号が赤になると、一斉に車道へ。
“映え写真”を撮ろうと、ルール無視の行動が多く見られた。

道路の真ん中で撮影していた一家は、トラックが近づくとあわてて歩道へ移動した。
しかし、再び道路の真ん中で撮影を始めていた。

交通量が多いにもかかわらず、道路のど真ん中で写真を撮っている。
女性2人組は富士山を撮ろうと、横断歩道ではないところで写真を撮っていた。
車道での撮影の理由は?
相次いだ車道での撮影。
そこまでして写真を撮ろうとする理由を聞くと…。

韓国から来た観光客:
写真撮るのが好きで。危ないですが、車がないときに少し…。

中国から来た観光客:
車が走ってきた?ごめんなさい、見えてなかった。ソーリーソーリーソーリー。

横断歩道でも撮影に夢中になるあまり、警備員が「No!No!No! Please back!(ダメ!ダメ!ダメ!戻ってください!)」と声を張り上げる場面も…。
危険な状況に住民は…
こうした危険な状況を、地元の住民はどう見ているのか?

ある地元住民は、「商店街があったり生活の場だったりするので、バランスよくというか、あまり人が多くても困るんですけども、観光とうまく立ち回れればいいなと思ってます」と話していた。
富士吉田市によると、この商店街には1日で約2000人、多い日には4000人以上が撮影に訪れ、その9割は外国人観光客だという。

さらに、これから桜の時期を迎えるが、近くには桜と五重塔と富士山のコラボレーションが見られるスポットもあるため、観光客がより増えることが予想される。

市としても、看板の設置や警備員の配置に加え、新たに駐車場を作るなど対策もしているが、“郷に入っては郷に従う”という日本人のルールを理解してほしいとしている。
(「イット!」3月3日放送より)