21日、指定暴力団「太州会」「道仁会」「稲川会」系の3つの事務所への家宅捜索が同日に行われた。
県をまたいで捜索が同じ日に重なったのにはワケがあると、専門家は指摘する。

「太州会」本部事務所に捜査員が捜索へ

21日に行われた家宅捜索。
指定暴力団「太州会」そして「道仁会」さらに「稲川会」系暴力団。

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午前10時半すぎ、福岡県警の捜査員20人あまりが、福岡・田川市にある「太州会」の本部事務所へ。

太州会関係者：
全面協力をするようにしますのでお願いします、はいどうぞ。

数々の抗争を繰り広げ筑豊地区一帯を勢力下に置いた「太州会」。

19日、会長の日高博容疑者ら8人が、組織犯罪処罰法違反などの疑いで逮捕された。

8人は共謀の上、15年前、建設会社に銃弾3発を撃ち込み、玄関の扉などを壊した疑いが持たれている。

時効を3月25日に迎える直前だった。
警察は、押収した証拠品も踏まえ容疑の裏付け捜査を進める方針だ。

「道仁会」系暴力団組長が覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕

続いて午前11時、福岡・久留米市では、「道仁会」の本部事務所に熊本県警の捜査員が入った。

道仁会系暴力団の組長、田尻真也容疑者が20日、覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕された事を受けての捜索だ。

田尻容疑者は2023年２月、無職の谷口昭成容疑者から、覚醒剤約200グラム、末端価格1320万円相当を譲り受けた疑いがもたれている。

稲川会系幹部ら3人が詐欺の疑いで逮捕

一方、宮城県警は午後1時すぎ、福島・郡山市にある稲川会系の暴力団事務所を家宅捜索した。

稲川会系幹部、櫻中正彦容疑者ら3人が、詐欺の疑いで逮捕されたことを受けての捜索だ。

3人は、3年前の8月、暴力団員であることを隠したウソの内容で住宅ローンの融資を申込み、金融機関から現金2400万円をだまし取った疑いが持たれている。

“同日捜査”は証拠隠滅防ぐ目的か

同じ日に相次いだ暴力団事務所の捜索…。
専門家は、県警同士で情報を共有している可能性があると指摘する。

元埼玉県警捜査一課　佐々木成三氏：
1つの暴力団事務所を(捜索)することで「警察がまた別の日に捜索差押えをやるかもしれない」という臆測が始まると、証拠隠滅されることもある。そういった場合に連携して(家宅捜索)行うことは十分考えられる。
（「イット！」2月21日放送より）