2025年度予算案を巡る協議が難航している自民党だが、党内も一枚岩ではないようだ。教育無償化を1つとっても総論は賛成だが、教育政策の中身の議論が見えず金額の交渉ばかり、という批判も出ている。そうした中迎えた21日、進展があった。
「高校授業料無償化」大筋一致も…小泉氏「連立入り打診すべき」
21日午前10時過ぎ、自民党・公明党・日本維新の会による3党協議が始まった。

高校授業料の無償化を巡っては大筋で一致しているが、維新が求める医療費の4兆円削減などを巡り、断続的に協議が続いた。

そして、午後4時半ごろ。

自民党・小野寺政調会長:
私どもとして議論ついては終結をいたしました。各党それぞれこの案について持ち帰り、党としての判断を仰ぐことになる。

予算案の年度内の自然成立に向け、協議のタイムリミットが今週中といわれる中、合意文書の締結は来週に持ち越しになった。

一方、自民党の小泉進次郎衆院議員は20日、「維新が言っている教育無償化をのむなら、正式に連立入りの打診をすべきだ。『責任も共有してください』というメッセージを投げるべきだと思う」と訴えた。
国民・榛葉幹事長「難航自民党のせい」
一方、野党の間でもさや当てがあった。
自民と協議する維新に矛先を向けたのは、年収103万円の壁の見直しについて、自民党と協議を続ける国民民主党の榛葉幹事長だ。

国民民主党・榛葉幹事長(19日):
中途半端な案で維新が自民と握る(合意する)ようなことがあれば、103万円の壁を178万円に近づけていく、これを骨抜きにして邪魔をしたのは、維新もその責任があるということになる。

しかし、21日に発言を訂正した。

国民民主党・榛葉幹事長:
協議が難航しているのが「維新のせいだ」と榛葉が言ったと。そんなことは一言も言ってませんよ。協議が難航しているのは自民党のせい。
その国民民主党と与党が進める、年収の壁を巡る協議も難航している。
高市氏「党所属議員への説明十分に行われていない」
そんな中、自民党の高市早苗衆院議員は20日夜、「党所属議員への説明が十分に行われていない」などとSNSで苦言を呈した。

高市議員のSNS:
落胆し怒っています。私も含めて報道で始めて知ったと憤る議員が多数です。税制調査会インナー(幹部)の皆様には今一度熟考して頂きたく存じます。
そして21日夕方、「年収103万円の壁」を巡り、与党が国民民主党に対し、年収850万円を上限に4段階の年収制限を設ける新たな案を提示した。
連休明けの25日にも改めて協議する見通しだが、3党で合意できるかは不透明だ。
(「イット!」 2月21日放送より)