東京都の公式アプリ「東京アプリ」がサービスを開始した。イベント参加などでポイントが付与され、ポイントを買い物に利用したり、水上バスの乗船券などにも交換可能となっている。都民はマイナンバーカードと連動させて、本人認証をすることで「7000ポイント」を獲得できるが、サービス自体は東京都民以外も対象で、交換したポイントは都外でも使うことが出来る。
イベント参加などでポイント貯まる
イベントなどに参加すると、アプリで買い物に利用できるポイントや施設の入場券などがもらえる、そんなお得なサービスを、東京都がスタートさせた。

20日のテーマは「東京都が公式アプリ開始。その狙いは?ソレってどうなの?」だ。
東京都が公式にリリースした「東京アプリ」について、小池都知事は1月17日にこう説明している。
小池百合子都知事:
でかい都庁がそれぞれのポケットに入る、と想定していただければと思います。
早速、街の方に聞いてみた。
記者:
「東京アプリ」知っていますか?
40代:
知らないね。
10代:
知らないです。
30代:
知らないです。婚活?
20代:
なに?分かんないです。
50代:
知らな~い。

スタートしたのは17日からで、知名度はまだ高くないようだが、アプリはこんな使い方ができる。
3月23日に東京・北区で行われるウォーキング大会「桜ウォーク2025」。事前の申し込みは不要で、桜を見ながらウォーキングするだけで500ポイントが受け取れる。
10代:
桜ウォーキング。3.7km歩く。歩くだけ!?
40代:
歩くだけだったら簡単。
10代:
桜を見るのも楽しめる。

実際にキャンペーンが行われている、東京・丸の内「とうきょうこどもクリエイティブラボ」を取材した。
記者:
こちらの施設では、3Dプリンタやレーザー加工、ロボットのプログラミングなど、デジタル創作が体験できるということです。
専門のスタッフがサポートするため、初めてデジタルツールに触れるという子どもも安心して楽しむことが出来る。
30代:
自分で興味を持って、「絶対に電子工作がしたい」と言うので連れてきました。

お得なサービスは、デジタル体験をした子どもの保護者がアンケートに答えるだけで、100ポイント受け取ることができる。
30代:
ポイントが入りました。買い物に使いたいです。
貯まったポイントは、浅草やお台場を運航する水上バスの特別乗船券や庭園の入園券との交換が可能だ。また、au PAYやd払いなどの決済サービスのポイントに交換することも出来る。このアプリは、東京都民以外も対象だ。交換したポイントは東京都以外でも使うことが出来る。
20代:
ポイントのために始めても、何かしら新しい体験や自分にとって有益なことが出来る。一歩踏み出す取っ掛かりとしては、すごく良いと思います。
予算799億円の大盤振る舞い…観光客誘致や経済活性化に期待
青井実キャスター:
パックン、さっそくダウンロードしたそうですね。

スペシャルキャスターパックン:
多分出だしの頃だから、イベントの数が非常に少ないんですよ。楽しそうなのもありますけど。将来、行政サービスは全部これで出来るようにしてほしいなと思います。山に行きたい人、区役所に行きたくない人、両方がこのアプリを使えるようになると良いなと思います。
青井キャスター:
1個で使えるようになったら良いですね。一方で、都民に限り「7000ポイント」を受け取ることが出来るサービスもあるそうです。マイナンバーカードと連動させて、本人認証をすることで受け取りが可能です。
※2025年秋頃予定で15歳以上の東京都民に限る
都によると、このアプリの事業費として、2024年度の補正予算案に799億円を盛り込んでいると言います。大盤振る舞いともいえるこのポイント付与について、東京都のデジタルサービス局の池田光晴さんはこう話しています。

東京都デジタルサービス局・池田光晴さん:
都民の皆さまにアプリでポイントを貯めてもらうことを通じて、社会的意義のある活動の参加や都政の関心・参加のきっかけにしていただければと思います。
青井キャスター:
経済に詳しい永濱さんは、他にも狙いがあるといいます。
第一生命経済研究所首席エコノミスト・永濱利廣さん:
行政の効率化によってコスト削減、こういったところで回収することもある。観光情報やイベントの情報を配信し、観光客の誘致や経済の活性化で税収を増やす側面も期待されていると思う。結果的に800億円ぐらい支出があっても、十分回収可能という見立てだと思います。
運用が始まったばかりの東京アプリは、今後どのような広がりを見せるのだろうか。
(「イット!」2月20日放送より)