2024年10月に亡くなった俳優の西田敏行さんのお別れの会が18日に行われ、俳優仲間や多くのファンが参列した。弔辞では、脚本家の三谷幸喜さんや米倉涼子さんらが西田さんとの思い出を語り、別れを惜しんだ。
米倉涼子さん「私の体を使ってお芝居しに来てくださいね」
盟友が旅立って4カ月。西田敏行さんのお別れの会が18日、東京・港区の増上寺で開かれ、俳優仲間やファンら約1500人が参列した。
お別れの会では、ドラマで西田さんと長年共演した米倉涼子さんが、涙ながらに弔辞を読み上げた。

米倉涼子さん:
「ドクターX」というドラマを通じて、家族同然の存在となり、2013年の共演からあっという間に時が経ってしまいました。そして、まるでワープでもしたかのように、逝ってしまったと知った時、心の準備もなく電車の中で大声を上げて泣いたことをはっきりと覚えてます。
惜しみない愛情のこもったたくさんのアドバイス、心からありがとうです。
本当は悲しいし、まだまだたくさん同じ時間を過ごしたかったけれど、天国からこれからもずっと日本のエンターテインメント界を見守ってください。そして、気が向いたら、私の体を使ってお芝居をしに来てくださいね。大好きだよ。
「五人会」千葉俊夫さんと松崎しげるさんも弔辞
祭壇は、西田さんの生まれ故郷、福島県の磐梯山(ばんだいさん)をモチーフに、手前には猪苗代湖を表現。優しく微笑む西田さんの遺影は、2年ほど前、プロフィール用に撮影されたものだという。

会場には、西田さんと親交の深い俳優、武田鉄矢さんや堺正章さん、岸部一徳さん、名取裕子さん、萬田久子さん、阿部サダヲさん、妻夫木聡さん、山田涼介さん、遠藤憲一さん、松平健さん、浅田美代子さん、杉田かおるさんら多くの著名人が駆けつけた。
弔辞は米倉さんのほか、西田さんの50年来の俳優仲間「五人会」から柴俊夫さんと松崎しげるさんも行った。

柴俊夫さん:
あなたは本当に、先ほども話していたんだけど、多分みんなに対して優しかったからね。長い間友達として尊敬し合えたこと感謝します。ありがとう。
西やん。あなたは私の誇りです。お別れは言いません。また会いましょう。

松崎しげるさん:
あなたは本当に素晴らしい、様々なことを成し遂げた記録保持者です。「人生に楽園は…」その言葉、きっと天国でなく地獄でなく、あなたは楽園に行っています。
まださよならが言えていません。言うつもりもないよ。いつも一緒でした。
帰る間際「またな」「またな」。楽園で会いましょう。西田敏行。本当に僕の青春を一緒に戦ってくれた素晴らしい友でした。ありがとう。また会いましょう。
堺正章さん、山田涼介さんらも思い寄せる
西田さんは、これまで脚本家の三谷幸喜さんの作品に数多く出演。弔辞を読んだ三谷さんは…。

三谷幸喜さん:
西田さんはかつてご自分の人生についてこう書かれています。「ただただ人を喜ばせ、楽しませ、それによって自分を喜ばせ、楽しませたい」と。
安心してください、西田さん。西田さんの残した分身たちは、これからもずっと僕らを笑わせ、泣かせ、喜ばせ、楽しませてくれるはずです。感謝の気持ちを込めて。
その後、多くの出席者が西田さんへの思いを寄せた。

山田涼介さん:
芝居を見るために、わざわざ寒空の下来てくださいまして。おしるこを片手に、僕たちの姿を見て「元気だね」って言いながら現場で見てくださったこと、すごく覚えていて…。

観月ありささん:
こんなに突然のお別れがくるとは思っていなくて、まだ今ももう、しばらく時は経っているんですが、信じられない気持ちでいっぱいです。
そして、ドラマ「西遊記」シリーズで共演した堺正章さんは…。

堺正章さん:
西田さんの猪八戒が非常に現場を盛り上げてくれて、明るい現場になったのを今でも覚えていますから。お疲れさま、という言葉が一番ではないかなというふうに思います。
数々の作品で西田さんと共演した名取裕子さんは…。

名取裕子さん:
笑顔でみんなを見守っていてくださいね。そして、安らかにというより、みんなの芝居にいっぱいダメ出してください。
(「イット!」2月18日放送より)