宮内庁は12日、16年ぶりに大幅にリニューアルしたホームページを公開した。さらに、デザインの一新と共に新たな取り組みも発表。宮内庁広報室は「若い世代を含め全ての世代に皇室への理解を深めるキッカケを提供したい」としている。
宮殿内部を360°パノラマ
宮内庁のホームページ上で公開された皇居・南溜(みなみだまり)の画像には、3485個のクリスタルガラスが使用されたきらびやかなシャンデリアや、黒御影石などが使用された床に天井が映る様子が収められている。

12日午後3時に公開された宮内庁の新ホームページのトップ画面は、大きな画像が目をひくデザインになっている。改修前のトップ画面と比べると文字が格段に減っていることが分かる。
特に目をひくのが「宮殿360°パノラマコンテンツ」。ここでは、普段立ち入ることができない皇居宮殿内の一部が360度、自由な角度で見ることができる。

宮中晩餐会が開かれる「豊明殿(ほうめいでん)」も、壁の装飾や絨毯の模様など細かい部分まで確認することができる。
皇居で「謎解きイベント」開催へ
そして、新たなホームページで発表されたのが、「皇居を巡る謎解きの旅」と題した、皇居の敷地内で楽しめるスマートフォンを使ったイベントの開催だ。一般公開されている東御苑(ひがしぎょえん)で3月18日から楽しめるイベントになっている。参加者は、御苑内10カ所に配置された謎を探し出し、スマホをかざして挑戦する。

こうした活動について、宮内庁広報室は「若い世代を含め全ての世代に皇室への理解を深めるキッカケを提供したい」としている。
2025年度の広報予算は10倍以上に
そんな宮内庁の思いが反映されている活動一つが、2024年に開設したインスタグラム。現在のフォロワー数は約190万人に達している。

また、2025年度の広報予算を2024年度の10倍以上となる2700万円あまり計上し、広報活動に力を入れる予定だ。

こうした宮内庁の動きについて、宮内庁元職員の山下晋二さんは、「よくできているなというのが第一印象です。若い人達向けになってるのかなという印象は受けました。(宮殿360°パノラマコンテンツについては)宮殿に限らず、ああいうものを取り入れて、できるだけ多くの方に見ていただくというのは非常にいいこと」と語る。

一方で、「皇室の方々のご活動やお人柄をどうやって伝えるのか。間違った情報が広まったりした現状に宮内庁として何ができるのか」と、課題も残っていると指摘している。
(「イット!」2月12日放送より)