麺もギョーザの皮も手作りしている岩手県北上市のラーメン店「川岸ボンゾNOODLES」。
個性あふれるその店名は音楽好きのスタッフみんなで考えた名前だ。
店主の佐々木冬希さんによるとその店名の由来は「好きなバンドのドラマーの愛称から付けた」という。
自身もギターを弾いたりバンドをしている佐々木さんは「曲を作るのもラーメン作るのも似ている気がする。自由度があって面白い」と話す。
2024年7月にリニューアルオープンした「川岸(かわぎし)ボンゾNOODLES」の店内には好きなバンドのCDやレコードがずらりと並ぶ。ここにも佐々木さんのこだわりが詰まっていた。
リニューアルしたのは、内装だけではない。バッグヤードを改装し製麺室を作った。
国産の小麦3種にプラス全粒粉を配合し中太のストレート麺を作っている。
その麺について「少しかみごたえのある麺で作っている。前の麺とはちょっと違う感じで楽しんでもらえるようにしている」と語る佐々木さん。
一番人気の「特製豚鶏節醤油」は、異なるうま味を凝縮したスープが特徴だ。
店主 佐々木冬希さん
「豚と鶏と節で濃厚に仕上げたスープ。豚の頭や鶏の足も入れている。節は宗田節と鯖節。複合的にうま味を出せればなと思っている」
濃厚なスープが絡む自家製麺はしなやかでコシもあり、クセになるおいしさだ。
チャーシューは豚バラ、豚肩ロース、鶏もも肉の3種類。食べて満足、おすすめの一杯だ。
サイドメニューも食べ応えがある。ラーメンの豚チャーシューを豪快に乗せたどんぶりはご飯多めで、薬味のネギも食欲をそそる。
厚めの生地がおいしい手作りギョーザは、生地も製麺機で店内で作っている。
野菜少なめで肉が多めにし、少しでもうま味がでるようにラーメンに使うスープを配合しているという。
店主のもう一つのオススメメニュー「濃い煮干の醤油」は、イワシとアジを強火で煮出したコクのあるスープ、煮干しのうま味を極限まで引き出したこだわりのスープだ。
「濃い煮干の醤油」を店で提供する経緯について佐々木さんは「(以前の)仕事で弘前に月に2回ぐらい行っていてそこで好きなラーメン屋があり、そういうラーメン作りたいなと思い自分なりにアレンジして作れたらなと思った」と話す。
店主 佐々木冬希さん
「(スープは)煮干しだけじゃなくて、動物系の豚鶏スープを合わせているので、煮干感だけじゃないように作っている」
手もみをした太めのちぢれ麺はモチモチの食感で濃いめのスープによく合う。
佐々木さんは「一から手作り、自家製にこだわって、麺もギョーザの皮もスープもやっているので、長く続けられるお店になればいいなと思っている」と今後の思いを語った。