列島はいま、30日(木)にかけて西から順に強烈な寒波に襲われている。日本海側を中心に“冬の嵐”となり、積雪が急増しそうだ。
さらにそのあとは、「節分に東京で雪か」「立春に“今シーズン最強寒波”襲来」など”真冬”の予想が続いている。

つい先日、一年で一番寒い頃とされる二十四節気の「大寒(だいかん)」(1月20日)辺りからは、全国的に3月並み、ぽかぽかの暖かさだったが…
今度は「立春」が“真冬”に。“異常な冬”が続いている。
一つ目の寒波 ドカ雪・吹雪に注意
一つ目の寒波は、27日(月)夜から西回りで流れ込んでいる。
上空1500メートル付近でマイナス6℃と、降れば地上で雪となる目安の寒気が本州付近をすっぽりと覆い、さらに大雪の可能性が高まるマイナス9℃以下の寒気が九州や中国地方など西日本に南下する。
九州など西日本では29日(水)にかけて、山沿いを中心に大雪、平地でもうっすらと積もる所がありそうだ。

北陸~北日本では30日(木)頃にかけて、多いところで1メートルを超えるドカ雪のおそれがある。風も強く吹雪となるところもあり警戒が必要だ。
二つ目の前に… 「節分」に東京で雪?
2月2日(日)の「節分」に、関東で雪の予想だ。
1日(土)~2日(日)にかけて、本州の南岸を低気圧(=南岸低気圧)が通過するためだ。
いまの時点では、関東の上空1500メートル付近の気温が0℃~マイナス3℃の予想。内陸を中心に雪となり、東京都心も雨か雪の予想となっている。
ただ、南岸低気圧による関東の雪の予想はとても難しい。
上空1500メートル付近だけでなく上空500メートル付近の気温や、風、湿度、低気圧のコース、内陸にたまっている寒気などいろいろな要素が複雑に絡む。
予想より気温が1℃変わるだけで起きる現象がガラッと変わるため、直前まで注意が必要だ。
受験シーズンなので、最新の気象情報をこまめに確認してほしい。
2日(日)は、雪が降らなくても、東京都心でも最高気温が6℃の予想。厳しい寒さになりそうなので、万全な防寒対策を。
二つ目「立春寒波」 “今季最強クラス”
南岸低気圧が東に抜けたあと、強烈な「立春寒波」が襲来する予想だ。

3日(月)頃から、上空1500メートル付近でマイナス6℃以下、平地で雪が降る目安の寒気が西日本から流れ込む。
5日(水)~6日(木)は、さらに強いマイナス9℃以下が本州の南岸まですっぽりと覆う。
マイナス12℃以下も九州~関東に流れ込む見込みだ。
これは、1月7日(火)~11日(土)にやってきたここまでの今季最強寒波よりも強くなる地域もある予想だ。
九州では再び雪となり、日本海側では大雪や猛吹雪のおそれがある。予想はこの先まだ変わる可能性もあるため、最新情報を確認していただきたい。
「立春寒波」のあとは… いよいよ春?
立春寒波が去ったあとの気温の予想を見ると、北日本は「平年より高い」、東日本は「平年並みか高い」、西日本は「平年並み」となっている。

いよいよ春が近づいているが、この先もまだ、西から寒気が流れ込みやすい状況はあり、引き続き一時的な寒気の流れ込みには注意が必要だ。
【執筆:フジテレビ気象センター・川原浩揮/協力:日本気象協会・福冨里香】