天皇皇后両陛下は16日、神戸市を訪れ、発生から30年を迎える阪神・淡路大震災の特別展示を見学された。地震発生の翌月に避難所を訪問された際、皇后・雅子さまは握手を交え、被災者一人一人に声をかけられ、陛下は子どもが差し出したスケッチブックにひらがなで「がんばってください」と直筆のメッセージを書かれる珍しい場面もあった。30年間、被災地に寄り添い続ける両陛下は17日、天皇皇后として初めて追悼式典に出席される。

両陛下は即位後初めての追悼式典へ

15年前の2010年1月、阪神・淡路大震災の追悼式典で涙ぐまれた、当時46歳の皇后・雅子さま。隣には皇太子時代の天皇陛下の姿もあったーー。

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そして16日、両陛下は兵庫・神戸市へ向かい、震災から30年を迎える17日、即位後初めての追悼式典に出席される。

昼前、特別機で神戸空港に到着し、兵庫県の斎藤元彦知事(47)らの出迎えを受けられた両陛下。空港を出て、集まった人に笑顔で手を振られた。

午後3時過ぎ、両陛下は神戸市内の施設「兵庫津ミュージアム」を訪問し、復興状況などについて説明を受けられ、後ろでは斎藤知事が立ち会っていた。

そして16日午後、被災した経験をきっかけに復興に携わった人たちと面会された。

陛下が「一番大変だったことはどういうことですか?」と聞かれると、男性は「安心できる避難場所の確保」と答えた。

陛下は子どものスケッチブックに直筆で「がんばってください」

1995年1月17日に起きた阪神・淡路大震災。
在位中だった上皇ご夫妻が避難所を訪問されたのは、発生から2週間後の1月31日だった。

膝をついて、被災者と同じ目線でそれぞれの悲しみに寄り添われた。

この翌月には、皇太子時代の陛下も雅子さまと被災者を見舞われた。

避難所では、子どもが差し出したスケッチブックに陛下がひらがなで「がんばってください」と直筆のメッセージを書かれる珍しい場面もあった。

雅子さまは握手を交え、被災者一人一人に声をかけられた。

翌年の1996年1月に被災地を訪問された際のことについて、雅子さまは同年12月の会見で「昨年訪れました時には見られなかった、明るい笑顔というものに接することができましたことが印象的でございました」と振り返られている。

2010年1月の追悼式典では、子どもたちの合唱を聴いた雅子さまが涙を拭われる場面も
2010年1月の追悼式典では、子どもたちの合唱を聴いた雅子さまが涙を拭われる場面も

両陛下が最後に出席した2010年1月の追悼式典では、子どもたちの合唱を聴いた雅子さまが涙を拭われる場面もあった。

この時から15年。
震災から30年を迎える17日、両陛下は天皇皇后として初めて追悼式典に出席し、陛下はおことばを述べられる。
(「イット!」 1月16日放送)

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