川崎市の住宅街で、囲いのチェーンを引きちぎるサルがカメラにとらえられた。
左手をかばうように歩き回っていて、2024年秋ごろから確認されている“左手のないサル”とみられている。
関東を離れたと思われていたが、現在、川崎市や東京・多摩市で相次いで確認されているという。
“左手のないサル”再び関東へ
神奈川・川崎市の住宅街で7日正午ごろに撮影されたのは、強引に引きちぎったチェーンを口にくわえた“わが物顔”のサルの姿だ。
この4時間ほどあとの午後4時ごろ、川崎市中原区にある安養寺では、同じ個体とみられるサルがチェーンを引っ張り、イタズラを加えていた。

その様子に「こらー!」と怒鳴る人や、近くで戸惑い見つめる人もいたが、サルは、「われ関せず」で歩き回っていた。
目の当たりにした人は、「左足を引きずるっていうか、左足をつかずに歩いて…」とサルの特徴的な動きが目についたという。

実はこのサル、2024年10月に関東で相次いで確認されていた“左手のないサル”とみられている。川崎市中原区に8日朝に現れ、柿の木になっていた実をすべて食べ尽くしたという。
約100kmを移動しUターン?
左手のないサルは、山梨・富士河口湖町で2024年12月20日に確認されたのを最後に、関東を離れたかと思われていた。

しかし、新年を迎えた4日には神奈川・相模原市で、さらに翌日5日には東京・多摩市でその姿がとらえられたという。
多摩市でサルを見たという人は、「われわれの方に、ダダダダっと走ってきたもんですから、引っかかれたりしても嫌だなと思って…」と、突然接近された際に恐怖を感じたと話している。

また、すべて同じサルだとすると、20日ほどの間に山梨県から神奈川・川崎市まで約100kmも移動し、再び関東に戻ってきたということになる。
川崎市によると、8日までの3日間で、左手がないサルの目撃情報は15件以上も確認されている。
市は、サルを見つけてもむやみに近づいたり、目を合わせたりしないよう注意を呼びかけている。
(「イット!」 1月8日放送より)