長野県小谷村で1月6日からバックカントリーを滑走中に行動不能となっていた外国籍の20代男性3人が7日、警察などに救助された。3人は道に迷い、雪洞を掘って一晩を過ごしたという。長野県警はリスクが高いことを認識し、ビバークの装備など携行するよう呼びかけている。
「抱き合いお互いを温めた」
遭難したのはイスラエル国籍の20代の男性3人。
3人は6日午後3時過ぎ、小谷村の山の中のいわゆるバックカントリーでスキーやスノーボードをしていたところ行動不能となり、知人を通じて救助を要請した。

7日朝から捜索が行われ、午前10時前に発見された。
午後1時頃にスキー場まで下山し、待機していた仲間と無事を喜んだ。

救助された男性の一人は「沢で道に迷い、それからとても暗くなりました」と状況を説明。別の男性は「昨夜は非常に寒かったです。外で約28時間過ごしましたが、小さな穴を掘って抱き合いお互いを温めました。警察の救助隊のおかげです」と振り返った。
「ビバークの装備を必ず携行して」
長野県内では12月30日にも野沢温泉村でバックカントリーを滑走していた50代男性が雪の割れ目に落ち、死亡した。
バックカントリースキー(スノーボード含む)は、整備された場所を滑るゲレンデスキーとは異なり、手つかずの斜面を自由に滑れるのが魅力だ。
ただ、「ふかふかの新雪」や「自然の山」を滑るバックカントリーの魅力は、一方で雪崩の発生や滑落、立木への衝突、転倒時などに深い雪に身体が埋まりかねないといった危険と背中合わせでもある。

警察は「バックカントリーはリスクが高いことを理解し、救助を要請しても簡単にできないため、ビバークの装備などを必ず携行してほしい」と注意を呼びかけている。
(長野放送)
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