JR東日本が終電時刻の繰り上げを発表
JR東日本が3日、午後2時から注目の会見を行った。そこで発表されたのは…
JR東日本 深澤祐二社長:
終電の時刻、これをおよそ30分程度繰り上げを行わせていただきたい

2021年春から、東京100km圏内の終電時刻を約30分早めるというのだ。
原因の一つは、新型コロナウイルスだ。
JR東日本 深澤祐二社長:
お客さまの行動様式が大きく変化をし、特に深夜時間帯のご利用については大きく減少しております
利用者の減少は深刻だ。
山手線(上野~御徒町)を例にコロナ前と比べると、朝の通勤時間帯は外回りでマイナス36%。終電付近になると内回りでマイナス66%と激減している。

JR東日本によると、新型コロナウイルスの影響で、2020年4月~6月期は1553億円の赤字となっているという。
終電時間を繰り上げることで、終電後から始発までの間に行う保守点検の作業時間を確保し、工費の縮小などにもつなげたい考えだ。

街の人はどう受け止めているのか?聞いてみると...
30代:
(新型コロナウイルスの影響で)外に出る機会もたぶん減っていくと思うので、その分昼間とかに手厚くしていただいたら、逆にいいのかな…
50代:
たまに出かけた時に、終電見ながら友達と会っているので、それが30分早まると結構、慌ただしくなる
売り上げが減る...飲食業界からは不安の声
新橋に店を構える中華料理店「四季ボウ坊」の店主は、不安を隠せない。
四季ボウ坊 郭文玉店主:
最終電車の30分(早まるの)は結構しんどいです

このお店では、新型コロナウイルスの影響で東京都からの午後10時までの時短営業の要請が解除されれば、午前2時までの通常営業に戻していく予定だったという。
四季ボウ坊 郭文玉店主:
早い時間より、遅い時間にお客さんは入る。2次会 3次会のイメージが強い
このお店は2次会以降の利用が多いため、売り上げが約2割減少する見込みだという。

四季ボウ坊 郭文玉店主:
みんなで頑張っていきます
JR東日本は、金曜日などは必要に応じて終電前の臨時列車の増発を行うとしており、実施される路線や区間などの詳しい情報は10月に正式発表するという。

終電繰り上げの影響の連鎖が広がるかも…
Live News it!のスタジオではジャーナリストの柳澤秀夫さんに話を聞いた。
木村拓也アナウンサー:
柳澤さん、苦渋の選択とはいえ、30分は大きいですね
柳澤秀夫氏(ジャーナリスト):
たぶん、2次会、3次会できなくなっちゃいますよね。お店は30分短くなってしまうと、売り上げもやっぱり相当影響が出てくるんじゃないかな

木村拓也アナウンサー:
そうですね。地元で飲むとか、行動範囲とか…
柳澤秀夫氏(ジャーナリスト):
風が吹けば桶屋が儲かるじゃないですけど、この影響の連鎖というのが見えないところで広がっていくということは、われわれもいろいろ留意する必要はありそうですよね
木村拓也アナウンサー:
この繰り上げによってどういう影響が出て、どういう対策をしていかなければいけないのか。そこも考えないといけないと思います
(Live News it! 9月3日放送より)