強烈な寒波が11日に到来し、青森市の酸ヶ湯では積雪が138cmと今シーズン全国で最も多くなった。
外国人観光客が集まる長野・野沢温泉村でも雪質を求める人々が増える一方、交通混乱や生活への影響が懸念されている。
視界ゼロの中…酸ヶ湯温泉で雪下ろしが続く
師走の列島に、最強寒波が襲来した。
豪雪地帯として知られる青森市の酸ヶ湯は、激しい吹雪に見舞われた。
温泉旅館の屋根には大量の雪が積もり、スタッフが雪下ろし作業に追われていた。
奈良から来た観光客:
すごいですね。奈良県は全然雪が降らないのでびっくりしてます。
ーー(記者)温泉には入った?
奈良から来た観光客:
もう何回も入った。めっちゃいい風呂です。
フジテレビ・蘓武紀彦記者:
こちら酸ヶ湯温泉では、除雪車がフル稼働しています。まったく視界がない状況ですが、雪を片づけています。
11日、酸ヶ湯で観測された積雪は138cmで、今シーズン全国で最も多くなっている。
一方、北海道・旭川市では、激しい吹雪で前が見えない状態となっていた。
バス停の前には1メートルほどの雪が積もり、看板は見えなくなっていた。
日本海側では、週末にかけて10年に一度の大雪となる可能性があり、警戒感が高まっている。
「イット!」取材班は、全国でも屈指の豪雪地帯である長野県北部の野沢温泉村へと向かった。
東中建キャスター:
野沢温泉のスキー場です。雪が一段と強くなってきました。雪質を見ると、ふわふわと水分があまり含んでいない、粉状の雪が積もっています。
世界でも珍しい上質な“パウダースノー”を求めて訪れた多くの外国人観光客で、ゲレンデはにぎわっていた。
近年は、雪が降らないアジア諸国からのスキー客が急増しているという。
シンガポールから来た観光客の母親:
シンガポールは一年中暑いわ。寒いのは好き?
シンガポールから来た観光客の子ども:
うん!大好きだよ!
オーストラリア人家族も、初めて見る雪に大興奮だった。
オーストラリアから来た観光客:
とてもすばらしい、この場所が大好きだよ!
外国人観光客が温もり求め…飲食店へ
スキー場として雪は歓迎すべきものだが、週末にかけて予想される大雪には心配の声が上がっている。
株式会社野沢温泉・片桐幹雄社長:
雪がないことが心配だが、降りすぎると交通がまひを起こしたり、村内の雪の障害が出たりする。
村の中心である温泉街に行ってみると、いたるところに外国人観光客がいて、海外に来たのかと思うほどだ。
そんな温泉街に午後3時ごろ、静かに雪が降り始めた。
東中建キャスター:
先ほどから雪がかなり強くなり始めて、大粒の雪が降っています。その影響もあってか、外国人観光客の姿は見られません。
外国人観光客の姿があったのは、温泉街にあるそば店「庄平そば」。
冷えた体を温かいそばで温めていたのだ。
さらに別の飲食店「若ぎり」にも、温もりを求めて多くの外国人観光客が訪れていた。
イングランドから来た観光客:
しょうゆラーメンを食べた。素晴らしいね。
大雪が予想される週末に出かける際は、最新の情報に注意する必要がありそうだ。
(「イット!」12月11日放送より)