マイナ保険証の本格運用から9日で1週間が経過したが、旧字体が「●(黒丸)」で表示され、医療機関側が本人情報を確認できないというトラブルが発生している。そうしたトラブルや新しい仕組み、マイナ保険証をめぐるさまざまな動きを詳しく解説する。

救急時の情報共有が可能に

9日、マイナ保険証の新たな運用が始まり、マイナ保険証を持っている人が急病や事故などで意識のない時に、患者の同意がなくても薬や持病の情報を把握することができるようになった。

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対象は救命救急センターなどがある一部の病院だが、2024年度中には約550カ所の医療機関に広がる見通しで、2025年度には救急車でも患者の状況が把握できるようになるという。

そして、マイナ保険証の本格運用と同じ日から始まったのが、マイナンバーカードの「特急発行」だ。

マイナンバーカードの発行には通常約1~2カ月かかるが、約1週間で手元に届く。紛失後の再発行や1歳未満の場合などが特急発行の対象者になる。特急発行で生後8カ月の息子の申請をした女性は、「すぐできて写真も不要ということだったので、結構スムーズに作れて安心かな」と話した。

「●(黒丸)」トラブルで健康保険証が必要

一方で、この1週間でネット上では、「初めて使ったけど名前に旧字体があって反映されない」という声もあった。これが、いわゆる「●(黒丸)トラブル」だ。

高橋の「はしご高」などの旧字が「●(黒丸)」で表示され、医療機関側が本人情報を確認できないという。マイナ保険証の主なトラブルの67.4%がこの「●(黒丸)トラブル」で、この場合、保険番号と名前の確認のため健康保険証が必要になる。

そして、健康保険証の期限が切れてマイナ保険証を持っていない人などに発行される「資格確認書」の発行も始まった。資格確認書は、内容や大きさは健康保険証と見た目が似ている。最長5年間は有効で、申請しなくても健康保険証の有効期限が切れる前に交付される。
(「イット!」12月9日放送より)

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