大阪市内でFNNは詐欺容疑で逮捕される前の経営コンサルタントの平井登容疑者(50)をカメラに捉えた。平井容疑者は粉飾決算の指南を認め、犯行を自画自賛。しかし、刑事的な責任は自らにないと語った。
経営コンサルタントが詐欺容疑で逮捕
大阪市内でFNNのカメラが撮影したのは、取材を行おうとする記者に「ちょっと止めて、止めて!止めろ!止めなさい!」と声を荒げる男の姿だ
この記事の画像(11枚)男は12月5日に詐欺の疑いで逮捕された、自称“元エリート銀行員”で経営コンサルタントの平井登容疑者(50)だ。
平井容疑者は2021年、内装業「ベンリッチ」社長の山口博巳容疑者と共謀し、会社の業績が赤字であるにも関わらず、売上高を黒字かのように偽装。そして銀行から約5000万円の融資金を騙しとった疑いが持たれている。
ほくそ笑む姿…犯行を大胆不敵に回答
FNNは平井容疑者の逮捕前、詐欺疑惑について本人へ直撃取材を行った。
記者が粉飾決算の評価について平井容疑者に尋ねると、当人は「意地悪な質問だな」とぼやいた。
さらに客観的に見てどうだったかと聞くと、平井容疑者は「はなまるです」と評価。“上手な粉飾の指南をしたのか”と踏み込んだ質問には、 「お恥ずかしい限りです」と話していた。
この時の平井容疑者は、カメラの前で時折ニヤリと笑みを浮かべ、自らの能力を自画自賛するような様子だった。
さらに、平井容疑者は他の複数のコンサル先でも融資金を騙し取っていたと明かす。
関与した融資詐欺は全部でいくらになるか尋ねると、平井容疑者は「30億。恥ずかしくて、誠に遺憾ではございますが、銀行で勉強したことです」と驚愕の告白を行っていた。
“金融のプロ”を自認していた平井容疑者は、銀行が融資の審査で何に注目し、どこまで調べるのかを熟知していた。
その経験を悪用し、グループ企業の社長たちに虚偽の黒字決算書をでっちあげる手法を指南していたのだ。
しかし、平井容疑者は「刑事的な責任については、各社長にあると思います」と話し、あくまで実行したのは社長たちであり、自分は罪に問われないと豪語していた。
詐欺を主導したのは平井容疑者か
次にFNNは平井容疑者の主張について、当時、逮捕前だった社長の1人である山口容疑者に取材を行った。
記者がベンリッチの粉飾は平井容疑者の指示だったのかと聞いてみると、山口容疑者は何も答えず何度もきびすを返し、その場から逃げようとした。
さらに記者が平井容疑者の主張について聞くと、山口容疑者は 「僕の中では間違っていると思います」と一言だけ返答している。
警察は2人の認否を明らかにしていないものの、平井容疑者が犯行を主導したとみて捜査し、余罪についても調べを進めている。
(「イット!」 12月6日放送より)