秋田市で2日、スーパーマーケットに3日間居座ったクマがついに捕獲された。捕獲されたクマは、体長約1m、体重約70kgのメスで、殺処分される予定だ。また、福島・喜多方市でもクマが出没。専門家はクマの数の増加と冬眠前の活発な活動で人との遭遇が増えていると指摘している。
住宅密集エリアにクマ…住民驚き
10月29日午後9時過ぎ、通りに現れた黒い塊。秋田市のスーパーに、3日間に渡って居座ったみられるクマだ。

この姿が捉えられたのは、クマがスーパーで男性従業員を襲う約9時間前で、場所は、居座ったスーパーにほど近い、秋田市土崎みなと歴史伝承館の駐車場だ。
周囲に山などはなく、住宅が密集するエリアに現れたクマに、住民からは驚きの声が聞かれた。
住民:
まさかこういうところに出るとは思わなかった。どこから来たんだろう。

2日間に渡ってにらみ合いが続いた末、2日、クマがスーパーにとどまってから3日目の朝を迎えた。警察によると、中に設置された箱わなが作動したという。その後、猟友会が麻酔銃で眠らせてから、店の外に運び出した。捕獲されたクマは、体長約1m、体重約70kgのメスで、最終的には、殺処分される予定だ。
「空き家にクマ」住民から通報
クマが現れたのは、秋田だけではなかった。福島・喜多方市の空き家にもクマが侵入した。
目撃者:
おとなしく柿食べている。体長は1m以内、50~60kgくらい。

2日午前9時50分頃、住民から市役所に「空き家にクマがいる」と通報が寄せられた。
通報を受けた市と警察、猟友会は、住民を避難させた上で周辺の立ち入りを規制して対応した。

そして午後2時前、パンパンと響くような音が10発以上鳴り響いた。猟友会が鳴らした爆竹の音だった。体長約1mのクマは、この音に驚いてか、山へと走り去ったという。クマによるケガ人は、いなかった。
冬眠前に各地で相次ぐ“居座りクマ”の出没について、専門家はこう指摘する。
パンク町田氏:
冬眠前は栄養価の高いエサを求めるために、活発に活動する。クマが増加していますので、今までいなかった地域にまで出没することになりますので、人間と出くわす機会が多くなると思います。

万が一、クマと遭遇してしまった場合は、急に動いたり、大声を出したりせず、ゆっくりクマから遠ざかることが重要だ。
個体数増加…出没率さらに高くなる予想
青井実キャスター:
最近、クマの出没が増えており、注意が必要ですね。

SPキャスター中村竜太郎さん:
昔よりクマの出没が増えているようで心配です。住宅密集地に出没することもあり、身近な問題として備えるべきですね。
宮司愛海キャスター:
動物研究家のパンク町田さんによれば、冬眠前という時期だけでなく、クマの数自体が増えているそうです。これから数年間は、クマの出没率がさらに高くなると予想されています。
青井キャスター:
では、私たちに何ができるのでしょうか。
宮司キャスター:
生ゴミなど、クマが食べられそうなものを外に置かないこと、ゴミ捨てを慎重に行うことなどが重要です。こうした対策をきちんと行うことが、人とクマが付き合っていくために必要だということです。
(「イット!」12月2日放送より)