2024年11月9日の北部の大雨被害から1週間以上が経過したが、土砂が崩れたままの場所は多く残っている。このうち、国頭村の林道近くでコテージなどを経営する男性は、復旧の見通しが立たないことに頭を抱えている。
収入はゼロ コテージは経営できず
沖縄テレビ 髙良琉海子記者:
国頭村の大国林道では斜面が崩れ土砂や木で道路が完全にふさがってしまっています
11月9日から集中的に降り続いた雨の影響で、国頭村では大国林道のいたるところで土砂崩れが発生し、一部では道路が崩落した。重機が巻き込まれている場所もある。
Bookcafe Okinawa Rail金城壮郎さん:
完成間際で大雨になったんですがクレーンがちゃんとここに、安全な場所に置いていたんです。それがこの大雨でここからの土砂が流れて、さらに水が入ってきて崩落した
国頭村奥間の大国林道沿いでブックカフェとコテージを経営する金城壮郎さんは、「店に被害はなかったが林道の状況を見て臨時休業せざるを得なかった」と話す。
Bookcafe Okinawa Rail金城壮郎さん:
本来林道は一カ所が崩れたらあと一カ所はスペアがあったんですよ逃げ道が。それがなくなってしまっていま営業を止めている
コテージの予約のキャンセルも続いていて、再開の見通しは立っていない。
Bookcafe Okinawa Rail金城壮郎さん:
収入はもうゼロ。本当は営業はしたいんですが、店舗自体は大丈夫なのであとは道。そこを誰がやるのか…。
林道の復旧は早くても2025年度以降
海沿いの国道58号線からすぐに山に上がることができる大国林道は、かつて津波警報が出た際、住民や観光客の避難先にもなった。
Bookcafe Okinawa Rail金城壮郎さん:
津波だとこの道は結構重要でそれを含めて道を整備してもらいたい
大雨により、名護市と東村を結ぶ県道14号は土砂崩れで現在も通行止めが続く。
県は生活道路である県道の復旧を優先するため、林道については早くても来年度以降の着手となる見通しだ。
現在も18人が帰宅できず
川の氾濫で多くの住宅が浸水した国頭村比地では、大雨から一週間以上経った現在も18人が、いまだ自宅に帰れない状況
浸水被害が大きく自宅を取り壊すことになった神山利枝子さんは、2日前からコンテナハウスに身を寄せている。
神山利枝子さん:
家はもう使えない。もう全壊。
前向きに過ごしたいと話す神山さんですが、雨が降るたびに不安が押し寄せてくると話す。
神山利枝子さん:
大雨が降るでしょう、ちょっとの雨でも絶対に氾濫するということが、この一つがとても不安です。(家族は)家もあるから引っ越すかと言うんだけれどやっぱりさみしい。しばらくはまだ元気だから比地にも住みたいんですよ。
県は大雨被害について約1億4千万円余りを予備費を支出し、氾濫した比地川の土砂を取り除く作業を20日に開始することにしている。
(沖縄テレビ)