11月10日(日)、エリザベス女王杯・GⅠが京都競馬場で行われる。
エリザベス女王杯とは
前身は「ビクトリアカップ」で、1975年にエリザベス女王が来日したことを記念し、翌年に「エリザベス女王杯」として第1回の競走が開催された。3歳以上の牝馬限定で行われ、「秋の最強牝馬決定戦」に位置付けられている。
唯一の3歳馬レガレイラ(牝3)

今回のレースで最も注目を集めるのは、出走馬の中で唯一の3歳馬レガレイラ。2023年のホープフルSでGⅠ初挑戦&初制覇を果たし、一気に脚光を浴びた。
そして、2024年の春はクラシックレース(※1)に挑戦し牡馬と対戦。しかし、牡馬の壁は高く、思うように結果を残すことはできなかった。(4月皐月賞6着、5月日本ダービー5着)
秋初戦となった9月ローズS・GⅡでも、1番人気に推されながら、位置取りが思うようにいかず5着に終わった。
今回のエリザベス女王杯で古馬(※2)を破り、ホープフルS以来のGⅠ制覇となるか。
※1:3歳馬のみが出走できる桜花賞、皐月賞、オークス、日本ダービー、菊花賞の総称
※2:一般的に4歳以上の馬を指す

そのレガレイラに騎乗するのは、これまで6戦中5戦を共に戦ってきたC.ルメール騎手(45)だ。
――― コースの適正は
右回りの中山競馬場でGⅠを勝った。京都競馬場も右回りですし、向こう正面も長く、ファイナルストレートも長い。レガレイラにとってはちょうど良い競馬場です。
――― 現時点でのレースプランは
いつも通りスタートが大事。ミドルポジションに乗りたいですね。スムーズな競馬ができれば、最後は良く走れると思います。
――― レガレイラのポテンシャルは
とても高いですね。ブレイディヴェーグ(2023年エリザベス女王杯勝ち馬)と一緒くらい。
もう1頭のGⅠ馬スタニングローズ(牝5)

レガレイラと同じく、GⅠタイトルの獲得経験があるスタニングローズ。
今回は2022年にエリザベス女王杯を制覇しているC.デムーロ騎手(32)と初めてコンビを組み、「秋の最強牝馬」の座を狙う。
2022年10月の秋華賞・GⅠを制した後から苦戦が続き、2年以上勝利から遠ざかっているが、果たして2度目のGⅠ制覇となるか。
※C.デムーロ騎手は、10月26日(土)から12月25日(水)までの短期騎手免許取得で来日中
レガレイラとスタニングローズ、この2頭のGⅠ馬以外にも、「秋の最強牝馬」の座を射止める可能性がある馬はいる。
シンリョクカ(牝4)&木幡初也騎手(29)

シンリョクカと木幡初也騎手のコンビは、2走前の4月福島牝馬S・GⅢでレース中に転倒、落馬というアクシデントに見舞われた。
人馬共に骨折という辛い時期を乗り越え、同じコンビで出走した9月新潟記念・GⅢでは、お互いに重賞初制覇を達成。
今回のエリザベス女王杯を制すれば、人馬共に初のGⅠタイトルを手にすることになる。
アクシデントを乗り越え、より強くなった絆で一気に駆け上がれるか。

――― 2週前追い切りの印象
フレッシュで元気で状態も良く、良い感触でした。

――― シンリョクカとコンビを組む時に大事にしていることは
競馬がすごく上手な子なので、強みを活かしてリズムよく運ぶことを意識しています。
――― ファンへのメッセージ
福島牝馬Sから立て直して新潟記念でしっかり結果を出したことで、馬もポジティブに次のレースに挑める。去年負けた悔しさを、今年はチャレンジャーな気持ちで精一杯ぶつけて、良い結果を出せるように頑張りたいと思います。
GⅠ初挑戦ホールネス(牝4)

アイルランド産馬のホールネスは、ここまで6戦4勝、2着1回、3着1回という安定した成績を収めているが、GⅠは今回が初挑戦。
ホールネスが勝利を挙げれば、2002年のファインモーション以来22年ぶり2回目の外国産馬による制覇となる。(エリザベス女王杯が3歳以上のレースになった1996年以降に限る)
そんなホールネスには、坂井瑠星騎手(27)が初めて騎乗する。

――― ホールネスの特徴
牝馬の割には体もありますし、バランスも良い。キャリアも浅く大事に使われてきているので、フレッシュさがあります。今日乗って、全体的な能力の高さを感じました。
――― 追い切りの印象
操縦性も良いですし、しまいもしっかり動けていて、言うことのない追い切りだったと思います。

11月8日(金)に発表された枠順はこちら
第49回 エリザベス女王杯・GI京都競馬場・芝2200m
1枠1番 ホールネス(牝4・坂井瑠星)
1枠2番 ライラック(牝5・石川裕紀人)
2枠3番 ルージュリナージュ(牝5・池添謙一)
2枠4番 コンクシェル(牝4・岩田望来)
3枠5番 モリアーナ(牝4・岩田康誠)
3枠6番 ピースオブザライフ(牝4・団野大成)
4枠7番 レガレイラ(牝3・C.ルメール)
4枠8番 シンリョクカ(牝4・木幡初也)
5枠9番 キミノナハマリア(牝4・鮫島克駿)
5枠10番 エリカヴィータ(牝5・藤岡佑介)
6枠11番 スタニングローズ(牝5・C.デムーロ)
6枠12番 シンティレーション(牝5・T.マーカンド)
7枠13番 サリエラ(牝5・R.ムーア)
7枠14番 ハーパー(牝4・武豊)
8枠15番 ゴールドエクリプス(牝5・田口貫太)
8枠16番 ラヴェル(牝4・川田将雅)
8枠17番 コスタボニータ(牝5・松山弘平)
注目のレガレイラは4枠7番、2年ぶりのGⅠ制覇を目指すスタニングローズは6枠11番、シンリョクカ&木幡初也騎手は4枠8番。GⅠ初挑戦のホールネスは1枠1番。
世代を超えた乙女たちの戦い。果たして、「秋の最強牝馬」の座を手にするのは―。エリザベス女王杯は、11月10日(日)15時40分に発走する。
みんなのKEIBA エリザベス女王杯・GⅠ
11月10日(日)15時から生放送
https://www.fujitv.co.jp/sports/keiba/