10月27日(日)、天皇賞(秋)・GⅠが東京競馬場で行われる。

天皇賞(秋)とは

2024年で170回目の開催となる日本競馬界屈指の歴史と伝統を誇るレース。ジャパンカップ・有馬記念とともに秋古馬3冠レースに位置付けられている(※古馬とは4歳以降の年齢の馬全て 競馬では2歳馬、3歳馬以外の馬のこと)。

今回出走する15頭のうち、6頭がGⅠ馬という豪華メンバーが揃った。
<天皇賞(秋)に出走予定のGⅠ馬>
・リバティアイランド(牝4)
・ドウデュース(牡5)
・ソールオリエンス(牡4)
・タスティエーラ(牡4)
・ジャスティンパレス(牡5)
・べラジオオペラ(牡4)

この中から注目馬を詳しく紹介していく。

2023年の3冠牝馬リバティアイランド(牝4)

2023年の秋華賞で3冠を達成したリバティアイランド
2023年の秋華賞で3冠を達成したリバティアイランド
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まずは出走馬の中で唯一の牝馬、リバティアイランド。2023年は史上7頭目の牝馬3冠を達成(桜花賞、オークス、秋華賞)。
前走の3月ドバイシーマクラシック・G1では、初の海外遠征ながら3着という結果を残した。
しかし、その後右前脚に炎症を起こし、春夏は休養に専念。仕切り直しの秋初戦、7カ月ぶりの出走で復活を遂げることはできるか。

川田将雅騎手
川田将雅騎手

そのリバティアイランドに騎乗する川田将雅騎手(39)は、19日、東京3レースで落馬し、頭部を負傷するというアクシデントに見舞われた。その後、精密検査や経過観察を経て無事退院し、春・秋通じて自身初の天皇賞制覇に挑む。

――― 体の状態は?
ご心配をおかけしましたが、会見に出られるほどですから大丈夫です。
――― 1週前追い切りの印象
足元のトラブルもあり、ゆっくり立ち上げたので、正直、休み明けの雰囲気は否めないですが、十分良い動きができていたと思います。

最終追い切りを行うリバティアイランド
最終追い切りを行うリバティアイランド

――― 今のコンディション
(最終追い切りは)良い変化を感じられる追い切りだったので、特に心配なくレースに向かえると思います。

GⅠ3勝馬ドウデュース(牡5)

2023年有馬記念を制したドウデュース
2023年有馬記念を制したドウデュース

2023年の有馬記念・GⅠ覇者。2024年は3月ドバイターフ・G1と6月宝塚記念・GⅠに出走したが、展開と馬場に苦しめられ、ともに不完全燃焼のまま終わってしまった(ドバイターフ5着、宝塚記念6着)。

そんなドウデュースは、既に2024年で引退することを発表している。競馬ファンにその雄姿を見せられる時間も残りわずか―。天皇賞(秋)で巻き返し、GⅠ4勝目を目指す。

武豊騎手
武豊騎手

また、今回もGⅠ3勝全てでコンビを組んでいる武豊騎手(55)が騎乗。歴代最多の天皇賞14勝(春8勝、秋6勝)を挙げている手腕にも期待だ。

――― 1週前追い切りの印象
いつも調教はすごく良い走りをする馬ですが、相変わらず良いなと。乗っていて嬉しくなるような素晴らしい動きでした。

最終追い切りに臨むドウデュース
最終追い切りに臨むドウデュース

――― どのようなレースがしたいか
今シーズンで引退と決まっているので、1戦1戦全力投球し、悔いの残らないレースがしたいです。

この2頭の直接対決に注目が集中するが、主役候補は他にもいる。それが、4歳世代の牡馬たちだ。

去年の皐月賞馬ソールオリエンス(牡4)

2023年皐月賞を制したソールオリエンス
2023年皐月賞を制したソールオリエンス

前走宝塚記念では2着と好走。2023年の皐月賞以来の勝利を目指す。

2023年のダービー馬タスティエーラ(牡4)

2023年ダービーを制したタスティエーラ
2023年ダービーを制したタスティエーラ

天皇賞(春)7着以来の出走。今回が秋初戦となる。

2024年の大阪杯・GⅠ勝馬べラジオオペラ(牡4)

大阪杯・GⅠを制したべラジオオペラ
大阪杯・GⅠを制したべラジオオペラ

2017年キタサンブラック以来の春秋2000mGⅠ制覇を目指す。

GⅠ初挑戦 重賞連勝中レーベンスティール(牡4)

そして、初のGⅠレースに臨むのがレーベンスティール。勢いそのままに駆け上がるか。

エプソムC・GⅢを制したレーベンスティール
エプソムC・GⅢを制したレーベンスティール

デビュー後順調に好成績を残すも、2023年12月香港ヴァーズ・G1で8着、5月新潟大賞典・GⅢで11着と、リズムを崩してしまう。
しかし、6月のエプソムC・GⅢと9月オールカマー・GⅡで連勝し、見事に立て直してみせた。
GⅠ初挑戦とはいえ、勢いは十分。一気に栄光を掴むことはできるか。

菊花賞で2週連続GⅠ制覇を達成したC・ルメール騎手
菊花賞で2週連続GⅠ制覇を達成したC・ルメール騎手

また、レーベンスティールに騎乗するC・ルメール騎手(45)も、今最も勢いのあるジョッキーだ。2週連続GⅠ制覇(秋華賞、菊花賞)という驚異的な成績を残すなど、突出した強さを見せている。

C・ルメール騎手
C・ルメール騎手

―――レーベンスティールの良さ
エプソムCは完璧なレースをしてくれました。道中で冷静に走ってくれましたし、最後も良い脚を使ってくれた。天皇賞(秋)の2000mはベストな距離だと思います。

最終追い切りを行うレーベンスティール
最終追い切りを行うレーベンスティール

―――ファンへのメッセージ
天皇賞(秋)がとても楽しみです。レーベンスティールで、ドウデュースとリバティアイランドにチャレンジしたいですね。コンディションはすごく良いので頑張れると思います。

ルメール騎手の勢いを止められるジョッキーはいるのだろうか。注目したい。

10月24日(木)に発表された枠順はこちら

170回 天皇賞(秋)・GI東京競馬場・芝2000m
1枠1番  ベラジオオペラ(牡4・横山和生)
2枠2番  マテンロウスカイ(せん5・横山典弘)
2枠3番  ステラヴェローチェ(牡6・佐々木大輔)
3枠4番  タスティエーラ(牡4・松山弘平)
3枠5番  ノースブリッジ(牡6・岩田康誠)
4枠6番  ソールオリエンス(牡4・横山武史)
4枠7番  ドウデュース(牡5・武豊)
5枠8番  キングズパレス(牡5・A.シュタルケ)
5枠9番  ホウオウビスケッツ(牡4・岩田望来)
6枠10番 ダノンベルーガ(牡5・C.デムーロ)
6枠11番 ジャスティンパレス(牡5・坂井瑠星)
7枠12番 リバティアイランド(牝4・川田将雅)
7枠13番 シルトホルン(牡4・大野拓弥)
8枠14番 レーベンスティール(牡4・C.ルメール)
8枠15番 ニシノレヴナント(せん4・田辺裕信)

3冠牝馬リバティアイランドは7枠12番、GⅠ4勝目を目指すドウデュースは4枠7番、GⅠ初挑戦のレーベンスティールは8枠14番。
伝統の一戦にふさわしい超豪華メンバーが揃った天皇賞(秋)。果たして、古馬最高の栄誉を手にするのは―。天皇賞(秋)は、10月27日(日)15時40分に発走する。

みんなのKEIBA 天皇賞(秋)・GⅠ
10月27日(日)15時から生放送
https://www.fujitv.co.jp/sports/keiba/index.html 

みんなのKEIBA
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フジテレビスポーツ局が制作する競馬情報番組。毎週・日曜日午後3時より放送中。番組MC:DAIGO/佐野瑞樹/竹俣紅 解説者:井崎脩五郎/細江純子 ※放送時間は変更される場合があります