日本で初となる電車のデザイン・ラッピングのコラボが始まった。2025年春の広島駅ビル新築完成を盛り上げようと、JR西日本と路面電車の広島電鉄がデザインを交換したラッピング電車が走り始めた。

路面電車がJRの“赤”のデザインに

路面電車の広島電鉄の駅に現れたのは、広島カラーの赤が鮮やかな、JR西日本の「レッドウィング」のデザインがラッピングされた電車。

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これは、2025年春に誕生する広島駅ビル2階に路面電車が乗り入れるのをきっかけに、JR西日本と広島電鉄が共同で企画したコラボだ。

外側のラッピングだけでなく、中の座席シートもお互いの赤と緑でコラボ。車内広告も全て両社の事業や歴史、新駅ビルについての内容に統一されている。

電車運行開始の20日には、広島電鉄の社長、JR西日本の支社長が制服姿でイベントに参加し、乗り心地を確かめた。

「JRデザインの路面電車」は当面の間、宮島口駅から広島駅まで一日5、6往復運行される。

JRが広島電鉄の“緑”のデザインに

一方のJR西日本でも、広島電鉄の「グリーンムーバーマックス」のラッピングが施された電車がお披露目された。

ヘッドライトの周りにデザインを描くのはJRの車両では、あまり例がないということで、JRも今回のコラボに力を入れていることがわかる。

JRのラッピング電車は山陽本線の福山駅から新山口駅まで、また呉線や可部線でも2026年度まで走る予定だ。

取材した久保田千晶記者によると、今回の企画はJR西日本と広島電鉄で1年前に立ちあがったプロジェクトで、両社で5回ほど議論を重ね、メンバーもわくわくしながら練り上げた夢の企画ということだ。

また、このコラボ電車は、それぞれ一般の車両と混ざって運行されるため、スケジュールは決まっておらず、この電車に巡り合えるかどうかは、「運次第」になる。
今回のコラボは広島駅ビルの新築に伴う企画だが、広島電鉄の路面電車が駅ビル2階に乗り入れる大規模な工事は2025年春の完成に向けて大詰めを迎えている。

(テレビ新広島)

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