秋篠宮家の長男・悠仁さまは、9月6日、18歳の誕生日を迎え、成年皇族となられました。
男性皇族が成年を迎えるのは、秋篠宮さま以来39年ぶりです。
悠仁さまは誕生日にあたり文書で感想を寄せ「もう成年なのかと思うと、時が経つのは早いと実感しています。この18年の間、多くの方々が、その時々にさまざまな形で心を寄せてくださいました。深く感謝申し上げます。そして、今まで育ててくれた両親と姉たちにも感謝しています」とつづられました。
ご家族に見守られて…悠仁さまのご成長
悠仁さまは、2006年9月6日、秋篠宮家の長男として誕生されました。
皇室で男子が誕生したのは、秋篠宮さま以来41年ぶりでした。
小さい頃から生き物が大好きで、好奇心旺盛だった悠仁さま。
3歳の時には上野動物園へ。小動物との触れ合いを体験し「どうやって持ちますか?」と自ら質問して、ウサギを抱っこされました。
上皇ご夫妻や両陛下など、ご家族揃って訪れた「こどもの国」では子牛に餌を与えられました。
ご両親と年の離れたお姉さま方に見守られ、元気いっぱいに成長された悠仁さま。
5歳の時には一般の「七五三」に当たる「着袴(ちゃっこ)の儀」と「深曽木(ふかそぎ)の儀」に臨まれました。
2013年、お茶の水女子大学附属小学校にご入学。戦後の皇室で学習院以外の小学校に通われるのは、悠仁さまが初めてでした。
春の運動会や秋の音楽会など、学校の行事にも積極的に参加されました。
幼稚園の頃から、トマトやピーマンなどの野菜をご自分で栽培してこられた悠仁さま。
成長するにつれて、水やりや収穫だけでなく、土づくりから種まき、草取りまで取り組まれるようになったといいます。
秋篠宮さまは、9歳を迎えた悠仁さまについて「虫そのものもそうなのですが、それが生息している環境に興味を持つようになってきています」と述べられました。
その翌年、様々な生き物が暮らせる環境を作りたいと、赤坂御用地内に小さな田んぼを作られた悠仁さま。自分で調べたり、周囲にアドバイスを求めたりするなど、工夫しながら取り組まれました。
様々な地域の文化や歴史に触れてほしいと、ご両親は、学校の休みに悠仁さまを伴い各地を巡られました。
福井県勝山市にある恐竜博物館では、骨格模型の組み立てに挑戦されました。
2015年には、山形県で伝統芸能の舞をご覧になりました。
舞で使う太鼓も体験。なかなかコツがつかめない秋篠宮さまに悠仁さまが「違うよ、そうじゃなくて」とリズムよくたたいてみせられる場面もありました。
7歳のときに沖縄、10歳で長崎、その後広島も訪れ、戦争についても学ばれました。
中学1年生の夏には、初めての海外旅行でブータンをご訪問。
弓を使った伝統的な国技「ダツェ」を体験するなど、異国の文化に触れられました。
ブータンでは、ご両親とともにワンチュク国王夫妻とお会いになり、同世代の王子とも交流されました。
悠仁さまは、特に楽しかったこととして「ミュー(ラバ)に乗ってジェラの山に上がったことです」と答えられました。
海外の自然や文化に触れ、視野を広げる様々な体験をされました。
学術論文を発表、海外の研究者と交流…トンボの研究に取り組まれる悠仁さま
2022年、筑波大学附属高校に入学された悠仁さま。勉学に励む傍ら、生物や自然環境の研究にも意欲的に取り組まれていきます。
2024年4月には、玉川大学の研究施設を視察し昆虫の生態について熱心に質問されました。
説明役を務めた小野正人教授は、小学生の頃の悠仁さまについて「小学校5年生のときにすべて正確にトンボの種名をおっしゃったというところがすごく印象に残っています」と語っています。
幼い頃から昆虫が大好きな悠仁さま。特に興味を持たれたのがトンボでした。
小学1年生の頃、悠仁さまが作られたトンボの標本には、アルファベットで学名も記されています。
この頃から現在までトンボの生息環境の調査を続け、2023年11月、長年の観察の成果を「赤坂御用地のトンボ相」という学術論文にまとめ、発表されました。
2024年8月には、京都市で行われた「国際昆虫学会議」にご参加。この場で発表された皇居のトンボに関する研究には、共同研究者の一人として悠仁さまも名を連ねられました。
また、海外のトンボ研究者から直接話を聞くなど、貴重な体験をされました。
この会議の組織委員長を務めた小野正人教授は、その時のご様子について「研究者としてこの場所にいて、関心のある研究テーマに取り組んでいる外国の研究者と交流をする。そういう方々と英語でいろいろなやり取りをされるというのは、悠仁さまにとっては初めてのご経験だと思うんですね」と話しました。
高校生になり、秋篠宮さまの公務に同行される機会も増えた悠仁さま。2023年7月には初めて地方公務に同行し、同年代の生徒たちと積極的に交流されました。
ベルギーのアストリッド王女をお住まいの玄関で出迎えたり、ルクセンブルクのギヨーム皇太子と夕食をともにし英語で歓談したりするなど、外国王室との交流も重ねられました。
誕生日当日、両陛下と愛子さまに成年の挨拶をされた悠仁さま。
お住まいで宮内庁職員らの挨拶を受け、「広い視野を持ちながら学びを深め、さまざまな出会いや関わりを通して経験を積み、自らの務めについて考え、成年の皇族としての役割を果たせるよう努力していきたいと思っています」と述べられました。
(「皇室ご一家」9月15日放送)