携帯大手初「セルフ機種変」KDDIが導入

横浜市中区にある「auみなとみらい」の店舗…がらんとした店内のテーブルの上にあるのは、番号札とタブレットのみで、店員らしき人は見当たらない。

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この店舗は、店員が客と書面などを使い一対一で接客するこれまでの形とは違い、客がタブレットを使い、各自で手続きを進めることができるのだという。

このようなセルフサービスでの機種変更は、携帯大手では初めて。事前に機種や料金プランなどをあらかじめオンラインで手続きしたうえで、店舗では残りの手続きをすることになる。

携帯端末を受け取るまでは店員と接することなく、手続きは最短20分程度にまで短縮できるとしている。

接客時間の短縮で感染リスク減少も

携帯大手3社では、機種変更についてオンラインの積極的な活用を呼びかけているものの、利用者はわずかで、客の約7割は店舗での対応を希望しているという。

KDDIは新型コロナの影響により、端末の販売台数が去年と比べ45万台減少。

セルフでの機種変更で接客時間を短縮することで客や従業員の感染リスクを減らすとともに、販売台数の回復にもつなげたい考えだという。

KDDI コンシューマ営業統括本部・太田昌章さん:
お客様としては、店頭に行きたいんだけども長時間の接客を受けるというのが非常に煩わしい、行きたくない。混雑というのも一部の店舗では大きな問題となっておりましたので、そこをなんとか改善できないかと…短時間で済むのであれば1回寄ってみよう、といった軽い気持ちでお立ち寄りすることも可能だと思いますので、そういったところも挽回の一策にはなるのではないか

セルフならではの“安さ”を打ち出せるか?

三田友梨佳キャスター:
携帯電話の機種変更をセルフ化する試みですが、私たちユーザーにも携帯ショップにもそれぞれメリットがありそうですね?

マーケティングアナリスト・渡辺広明氏:
そうですね。どうしてもオンラインだけで契約するのは不安を感じる人がいるので、最終的に接客してスタッフがやってくれるというセミ・セルフの対応というのはすごく安心感があっていいんじゃないかなと思います。一方、携帯電話会社にとっても、通常受付で2~3時間かかるので、人の手間を省く“省人化”という点に関しては、効率を上げる上ですごく重要なんじゃないかなと思います

三田友梨佳キャスター:
コンビニやスーパーなどでもレジのセルフ化が進んでいますが、普及に弾みをつけるためにはどんなことがカギとなるのでしょうか?

マーケティングアナリスト・渡辺広明氏:
セルフで比較的切り替えがスムーズだったのはガソリンスタンドだと思うんですよね。危険物にもかかわらずガソリンスタンドが普及したのは、やっぱりセルフであれば安い価格で買えるというのがあったんです。なので今後、流通小売各社もポイント還元、安さを打ち出すキャンペーンがすごく重要なんじゃないかなと思います。

三田友梨佳キャスター:
セルフレジなど業務の効率化につながる対策は感染予防にもつながる内容が多いですから、今後もこうした動きは加速していくのかもしれませんね

(「Live News α」8月20日放送分)