梅雨が明けて初めての週末。各地で花火大会が始まるなど活気をみせていましたが、そこへゲリラ雷雨が直撃、大混乱となりました。

猛暑の中で場所取りするも…

20日、東京の大規模花火大会の先陣を切って開催予定だった「足立の花火」。

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1万3000発もの花火が夜空を彩り、去年は過去最多となる74万人の見物客が訪れるなど、まさに夏の風物詩となっている一大イベントです。

この日、都心は最高気温が35.8℃と猛暑日でしたが、強い日差しが降り注ぐ昼過ぎから場所取りをする人たちの姿がありました。

来場者:
ものすごく暑いですね…。(日傘は)なしですね…。ちょっと失敗しました。水分は色々持ってきたので。

中には、あまりの暑さに上を脱いでいる男性たちも。

来場者:
服も脱いじゃいますよ…。
来場者:
熱中症になって運ばれるのが、一番迷惑かけちゃうと思うので。

設置されている自販機は、ほとんどの商品が「売り切れ」。

来場者:
売り切れてる…あっ!全部売り切れてる!全部売り切れだ…。

「めざまし8」が取材したのは、20日の夜明け前から場所取りをしていたという、高橋健さん(47)。

毎年「足立の花火」に参加している髙橋さんは、今年も夜明け前から場所取りをしていたのですが、あまりの暑さで午後3時頃に気分が悪くなり、車で寝込んでしまったといいます。

高橋 健さん(47):
(車内で)ちょっと30分休むっていうのが、いや1時間休む…2時間休むになって…。
場所取りしている時も、テントとか持ってきてくれる人がいて、「そんなのいらないよ」って最初言っていたけどね、やっぱりないとしんどい感じでした。暑さが…やばかったです。

そんな高橋さんに追い打ちをかけるように、午後6時50分…会場西の方角に稲光が走りました。

取材スタッフ:
今、雷が光っていますね…。ちょっと雲行きが怪しくなってきました。

何度も雷が鳴り響き、会場内からはどよめきの声が上がり始めます。そして午後7時、あと20分ほどで花火が打ち上がる予定の時刻に…。

会場アナウンス「雷が近づいてまいりました。大変危険と判断してこの時点で本日の花火大会は中止となりました」
来場者「え~!!!」

雷を伴う荒天のため、打ち上げ直前に花火中止が知らされました。
これには、高橋さんもガッカリ。

高橋 健さん(47):
もう…悲しい…ダメ…。泣いていいの?きょうは。なんで、みんな楽しみにしていたのにさ…。

「止めろ!!止めさせろ!!」混乱する来場者たち

荒天により、突然中止となった花火大会。花火を今か今かと待っていた約40万人の来場者を誘導する警察官を取材していたカメラの前では、混乱が起き始めていました。

警察官「立ち止まらないでください!立ち止まらないでお進みください!」
アナウンス「この時点で、本日の花火大会は中止と判断させていただきました」

来場者「え~!!」
警察官「危ないので前に進んでてください!」

中止のアナウンスに、来場者たちは困惑、会場の入り口に人が殺到する事態に。

警察官「下止めて!下止めて!入ってくるのを止めて!止めろ!!止めさせろ!!」
警察官「譲り合ってお進みください!譲り合って!」

急いで帰ろうとする人と、会場へ進んできた人でごった返し、事故が起きないように誘導しますが、警察官の誘導を無視して、柵をこえて草むら入り、帰ろうとする人も。

さらに天候は悪化。中止のアナウンスがあってから1時間がたっても、大粒の雨が降り止むことはありません。

来場者:
安全を期してということを区長がおっしゃっていたので、判断として正しいかなと思うんですけど…。

「人命を第一に考え、中止を判断した」という足立区。警察官の誘導もあり、大きな事故が起きることはありませんでした。
(「めざまし8」7月22日放送より)