「庶民の味方」アジが値段上昇
からっとあがった半身に、ソースをたっぷりかけたふっくらジューシーなアジフライ。
そして、生姜と相性バッチリのアジのたたき丼。
庶民の食卓の味方、今が旬のアジが40年ぶりの不漁で価格が上昇している。
佐賀県産アジを使った豊富なメニューが人気のアジ料理専門店「鰺家」の店長はー
鰺家 中西大祐店長:
去年あたりから仕入れの値段が倍近く上がってきまして、お客様においしく安く食べていただくために値段は頑張っているんですけれども、うちもこれ以上高値が続くと厳しいです
東京築地の鮮魚店ではー
斉藤水産 斉藤又雄社長:
現在でしたら、もう2、3割は軽く高いですよね。
型が良くないね。大きいものはあっても、やっぱり数少ないので値段はすごい高いです
店頭に並んでいたアジのお値段は、1匹250円程度。
2019年より2割から3割値上がりしていて、仕入れの状況によって前年の倍近くになってしまう日もあるという。
斉藤水産 斉藤又雄社長:
やっぱり天候次第でしょうね。これだけの気温の上昇があると、魚が回遊しないというか、寄って来ないというか、ちょっと心配ですよね
買い物に来ていた人はー
買い物客A:
アジ買いました。塩焼き食べたいかなって。1匹100円ぐらい…高いのかな
買い物客B:
アジは最近はあんまり買ってないですね。手に届きやすいお値段だから食べやすいと思うので、安く買えたらいいのになと思います
40年ぶりの大不漁で価格高騰
近年不漁が続いているアジ。
2019年の漁獲量は9万7000トンと、大幅に漁獲量が落ち込んだ1980年以来、40年ぶりの大不漁となっている。
全国シェアの約40パーセントを占める長崎産のアジも不漁が続き、7月前半の東京豊洲市場への入荷量は前の年から15%減少。
当然不漁に煽られ、価格は上昇。2019年の産地価格は1キロあたり229円と、ここ最近は右肩上がりになっている。
アジはこのまま高級魚となってしまうのか。東京豊洲市場に聞いてみるとー
豊洲市場関係者:
とにかく水揚げ量が少ないので、入ってくる量も少ない。今後も高値などの状態が続いてしまうかもしれません
豊洲市場の関係者によると、旬の時期にたくさん採れたものを加工品に回すため、このまま不漁が続けば干物などへの影響も心配されるとのこと。
食卓にお手ごろ価格で戻ってくるのはいつになるのか…心配しつつ、アジを味わう日々は続きそうだ。
「Live News it!」8月12日放送