列島はいよいよ夏本番…スイカ割りの季節でもある。スーパーなどでは、皮付きの丸々一個や、くし型で売られているのが定番だが、いま人気を集めているのは「皮なしのカットスイカ」だという。

売り上げは10年で2.2倍に!

東京・上野のフルーツ専門店では、メロンに、パイナップル、ミックスフルーツなどおいしそうなカットフルーツが並ぶ中、多くの人がカットスイカを注文していた。

この記事の画像(7枚)

百果園 上野第一店 阿部翼店長:
カットスイカの方が、よく売れますね。大玉で10玉から多いときは20玉くらい。

カットスイカの売れ行きは、専門店だけでなくスーパーでも伸びていて、王者だった「カットパイン」を抜き、2022年は全国で275億円超え。ここ10年で2.2倍に増えている。

20代女性:1人暮らしだから、カットの方が楽。

50代女性:切る手間も省きたいし、ゴミも減らしたい。

「カットスイカ」にぴったりの品種登場

食べきりサイズで、生ゴミも出ない「カットスイカ」。
そんな手軽な食べ方にぴったりだという品種も登場し、注目を集めている。

千葉県・山武市のスイカ畑で収穫が進んでいたのが、注目のスイカ。その名も「ぷちっと」。

NARA FARM 奈良大熙さん:
この「ぷちっと」は種が小さい。ドリップ(汁)が出にくい、肉質が硬い、ブロックとかカットスイカに向いています。

種の大きさは、一般的なスイカの8分の1ほどで食べることが可能。
その小さな種を食べたときの「ぷちっと」した食感から、この名前が付けられた。

硬い肉質でカットしても形が崩れにくく、 果汁も出にくいためカップの中にたまらないという。

さらに、驚くのが、その甘さ。
一般的なスイカの糖度は11度ほどだというが、「ぷちっと」はなんと「14.7度」!メロンに近い糖度になる。

カットスイカに最適だという「ぷちっと」を、新たな目玉にする動きも出ている。
愛知県の「JAあいち」は、県内の農家と「ぷちっと」の試験栽培を推進。
大手スーパーと手を組んでカットスイカを販売し、ニーズ次第で栽培を拡大していくという。

「カットスイカ」人気の背景について専門家は、ライフスタイルの変化による“個食”の主流化があるとしている。

フードジャーナリスト 山路力也さん:
家族がいたとしても、それぞれのライフスタイルが異なっているので、みんなで集まって何かを食べることが少なくなった。今の時代にすごくマッチしている。
(「イット!」7月18日放送より)