国内トップカテゴリーのモータースポーツ、全日本スーパーフォーミュラ選手権の2024シーズン第2戦が5月19日(日)、大分県・オートポリスで開催された。
![スタートの1コーナーを牧野任祐が制した](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/1/7/700mw/img_1783b8be96882407202c4611ff29e9bc602951.jpg)
初のポール・ポジションスタートとなった岩佐歩夢(いわさあゆむ・TEAM MUGEN)はスタートで伸びを欠き、2 番⼿スタートの牧野任祐(まきのただすけ・DOCOMO TEAM DANDELIION RACING)、3 番⼿スタートの⼭本尚貴(やまもとなおき・PONOS NAKAJIMA RACING)に捉えられ3 番⼿に後退。
![マシンの上で喜びを爆発させた 牧野任祐](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/c/7/700mw/img_c722aec2ab67923a4842e8df77ef234d755027.jpg)
牧野任祐は全41周にわたって常に2位以下を5秒以上離す会⼼のレースを⾒せ、FIA-F2を経て2019年のデビュー以来、参戦6年目にして悲願の初優勝を飾り、渾身のガッツポーズ。涙を流した。
![2位 岩佐歩夢(左) 3位 ⼭本尚貴(右)](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/8/1/700mw/img_81f4a632c5a656354752ae960a823491628234.jpg)
2位には岩佐歩夢、3位には6番⼿スタートから巻き返した坪井翔(つぼいしょう・VANTELIN TEAM TOMʻS)が入った。
そんな戦いの中で、もがいていたのが今シーズンからスーパーフォーミュラに参戦しているJujuこと野田樹潤(のだじゅじゅ・TGM Grand Prix)、18歳だ。
![ファンもメディアも注目するJuju(18)](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/7/d/700mw/img_7d583d57df198726c266b49b64c836022700896.jpg)
史上最年少、そして、初の日本人女性ドライバーとして、注目を集めている。
デビュー戦となった3月10日(日)の開幕戦。
見事完走を果たした後、Jujuが真っ先に向かったのは、チーフエンジニアの平野亮(ひらのりょう・44)の元だった。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/6/0/700mw/img_6078771c510e80407525a8a5db1680162538073.jpg)
平野エンジニアは、ドライバーと二人三脚で、マシンのセットアップやレース中の戦略を考える、Jujuにとっては、なくてはならない“相棒”だ。
「たまに平野さんの例えとして芸能人の名前や歌の名前を出されても分からないというところで、ジェネレーションギャップを感じることがあります(笑)」
![平野亮チームエンジニア(44)](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/9/3/700mw/img_93b41f25513a48beac2e929e148913972762512.jpg)
2人の年齢差は26歳。しかし、その“垣根”は既に平野エンジニアの頭にはない。
「Jujuは物怖じせずチームへ意見を出してくれる。『18歳の女の子』という意識はなくなりました」
実は3月の開幕戦の決勝前日。
チームの間である話し合いがあったと平野エンジニアは明かす。
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「そこまでJuju選手を信じられなかったっていうか、信じてはいるんですけど、この方が乗りやすいかなという車にしてしまって。土曜日(予選後)の夜に腹を割ってしっかり話をして、やっぱり攻めていこうと。
乗りやすいセットアップから、攻めのセットアップへ。
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前日の予選から大幅にタイムを伸ばしたJujuは決勝レースで17位と無事完走を果たした。
「(Jujuは)我々の想像以上のポテンシャルを出して走ってくれました」
3月の開幕戦から2カ月。
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ルーキードライバーとベテランエンジニアのコンビで、第2戦・オートポリスに挑んだ。
平野エンジニア無線:
おはようございます、無線チェックです。今日も元気にしっかりタイムを出していきましょう。
Juju無線:
お願いします。
18日(土)、90分のフリー走行(練習時間)。
Jujuはここで感覚をつかんでおきたいところだったが、燃料系のトラブルが発生。コースの脇に車を止めた。
その後の予選では、最下位(20位)となってしまった。
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「予選に向けて何もデータがないところから、合わせていかないといけないのは、エンジニアにとってもすごく難しい中で、チームのみんなができることをやってくれたんだなってすごく感じました」
そして迎えた、19日(日)の決勝。
最後尾からスタートしたJujuは初日の走行不足が響いたこともあり、レースのペースが上がらない。平野エンジニアが檄を飛ばす。
![決勝でもペースをつかめなかった](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/7/2/700mw/img_7284e0c74fea8d49eb10be55a9f7a76e2407235.jpg)
平野エンジニア無線:
Juju、辛いけどちょっと頑張ろう。もうちょっと頑張ろう。
Juju無線:
コピー(了解)。
平野エンジニアも無線で指示を出す中、27周目で、jujuは初めて周回遅れに。
平野エンジニア無線:
Juju、トップ集団が後ろから来ています。「青旗」対応お願いします。
後方から来る速い車の接近を知らせ、安全に先行させるよう指示する「ブルーフラッグ・青旗(あおはた)」。
![岩佐歩夢のオンボードカメラ 前を走るのがJuju](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/c/0/700mw/img_c07b2051f08432fbd12fe1b2c96f9fa72111783.jpg)
周回遅れのジュジュにとっては進路を譲らなければならない場面だったが、余裕のなさから上手く譲ることができなかった。
Juju無線:
青旗でうまく避けられなくて申し訳なかったです。
晴れやかに締めくくった開幕戦とは異なり、多くの壁が立ちはだかったJujuの第2戦は完走20台中の最下位に終わった。
悔しさをにじませながら、それでもJujuは前を向く。
![「学んで次に活かします」](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/b/b/700mw/img_bb26e6d761b19dd7b609d470911a2675458513.jpg)
「もっといいレースができたんじゃないかなという悔しさはあります。スーパーフォーミュラは自分にとってすごく大きなチャレンジなんですけど、それは始める前から分かっていたことなので。課題はたくさんあるんですけど、いろんなことを学んで次に活かしていきたいなと思います。一番は、レースが好きだから」
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国内最高峰・スーパーフォーミュラの洗礼を受けた今回。ほろ苦い経験も糧に、Jujuの挑戦はこれからも続いていく。
第3戦の舞台は宮城県・スポーツランドSUGO。6月22日(土)に予選、23日(日)に決勝が行われる。
(映像・写真提供:JRP)
「MONDAY MOTOR SPORT」
フジテレビ系「FNN Live News α」内で放送
毎週月曜23時40分~
スーパーフォーミュラ2024
第3戦 宮城県・スポーツランドSUGO
6月22日(土)~23日(日)
https://superformula.net/sf3/
トヨタイムズ
https://toyotatimes.jp/