新年度が始まり新しい環境への適応がうまくいかず、心身に不調が現れる五月病。特にゴールデンウィーク明けは、心身ともにリラックスできた連休が終わり、再び日常のストレスにさらされる気分の落ち込みから、五月病に関する相談が急増するという。街で話を聞くと、若い世代からも心の不調を訴える声が聞かれた。不登校につながるかもしれない五月病、見逃したくない子どもからのサインについて専門家に聞いた。
規則正しい生活と心配事を抱えない事
五月病と思われる症状には、どう対処すればよいのか?福島県いわき市を拠点にカウンセリングルーム「みらい相談室」を展開する泉田公世さんは「規則正しくよく食べて、よく動いて、よく寝る。そして心配事を抱えない、ということが何よりの予防策になってくる」と話す。
この記事の画像(7枚)体調崩すことは悪い事ではない
泉田さんは「相談できないという方が多い。調子悪くなることが決して悪いことではなくて、お友達や家族、近しい人に相談するっていうのが一番大切」として、身近な人や専門家に気軽に相談することが大切だと話す。
子どもからのサイン
泉田さんのもとには、大人からの相談が多いが、五月病は子どものサインを見逃さないことも大切だ。泉田さんによると「興味があったものに興味を示さなくなる」「口数が減る」また「朝起きられない」や「食欲不振」は体の不調にも直結するため注意が必要だという。
不登校 過去最多に
小中学生の不登校の人数は、全国ではここ数年で急激に増えていて、2022年度には過去最多の29万9048人となった。福島県内でも3546人と、過去最も多くなった。
不登校の理由として、生活リズムの乱れなどがある一方、半数以上を占めるのは「無気力・不安」と漠然とした不安感が不登校の主な理由であることがわかる。
4月・6月・9月は要注意
福島県教育委員会によると、子どもの変化に注意するよう学校に呼びかけるのは、4月、6月、9月だという。特にこれからの6月は、学校行事からの燃えつき症候群、慣れてきた段階での気持ちの緩みを挙げている。
不登校の子どもに対しては、福島県内の小中学校24校に居場所を作っていて、不登校の児童・生徒のために専任の教員を配置し、安心して学べる取り組みを進めている。
(福島テレビ)