4月、新生活をスタートさせた人も多いのでは?帝国データバンクによると、4月の食品の値上げは2806品目。新生活と同時に半年ぶりの大幅な値上げラッシュとなっている。

宮崎市のスーパーでは2年間毎月値上げ

多いものでは、ハムやベーコン、冷凍食品などの加工食品が2077品目、ケチャップやソースなどの調味料が369品目、ウイスキーやトマトジュースなどの酒類、飲料が287品目となっている。値上げ率は平均で約23%。2024年は、2023年や2022年と比べて値上がり幅が大きくなる。

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今回の値上げは「原材料高に加え、人件費と物流費の増加が影響している」のが特徴。新生活シーズンを直撃した「値上げの波」により、買い物客はもちろん、スーパーの関係者からも悲鳴が上がっている。

宮崎市のスーパー・まつの西池店ではこの2年間、毎月値上げがあり、これからも上がる可能性がある。オリーブオイルは1リットル800円から900円値上げされる。J-オイルミルズと日清オイリオは、家庭用で最大65%、業務用で最大80%の値上げを発表。

さらに、ケチャップなどのトマト調味料は、店頭価格で5%から26%値上げ。オリーブオイルとトマト調味料の値上げは、ヨーロッパの記録的な干ばつでの不作が原因となっている。

ファイナンシャルプランナー二宮清子さんは「賃上げの動きがあるので、やはりこれからも値上げの波は続くと思う」と話す。ではどうやって乗り切っていけばいいのか。今回は”食費の節約術”を教えてもらった。

食費節約のポイント

総務省の2023年の「家計調査」の中で、2人以上の世帯のうち、勤労者世帯の毎月の食費の内訳と平均額をグラフで見る。

・食費全体の平均額は8万4552円
・「外食・調理食品」と「飲料・酒類・菓子類」の嗜好品を合わせると54%

 →料理をするための食材の費用より多い。まずは、ここを見直す必要がある。

これを踏まえたうえで、節約のために買い物する時にやるべきことをまとめる。

・買い物は週に2回
・献立を考えてから買い物に行く
・ドラッグストアを活用
・アプリなどを使って家計簿をつける

インスタント食品、おやつ、納豆、牛乳などはドラッグストアが安い。肉や魚などはスーパーで買うなど使い分けるのも節約のコツだ。アプリの家計簿は、ダイエット時に毎日体重を測るように、何をどれだけ買ったか見ることで、買い物をスリム化するのに役立つ。

あなたの家計節約術は?

延岡市30代女性 しおまめさん:
必要な時以外買い物に行かない。週末に食材を買いめだしておき、1週間は買った食材だけで工夫して料理する

宮崎市40代女性 くみくみさん:
買い物の種類によってお店を変えている。プライベートブランドを多く利用している。

宮崎市30代男性 みっきーさん:
家計簿をつけるようになってから、目に見えて無駄遣いが減った。やはり内容を把握するのは大事。

宮崎市30代女性 こはこゆさん:
買い物はお腹が空いていない時に行くのが1番!(笑)

これを買うべき!狙い目の食品は?

キノコ、もやし、カット野菜、冷凍野菜などは、1年を通して価格が安定している。また旬の食材は、安くて、栄養価も高い。うまく冷凍して活用するとよい。

値上げは今後も続く。二宮さんは「こういう状況だからこそ、これまでの買い物の仕方でよかったのかと改めて考えて、金銭感覚を整えて、強い家計を作ってもらいたい」と話した。

<二宮清子さん>
宮崎市在住のファイナンシャルプランナー。「合同会社リーフ」代表。
生活総合情報サイト「オールアバウト」では、家計簿・家計管理のガイドを担当。赤字家計を脱出した自分の体験から、節約や家計簿についてのアイデアを発信している。
2023年度「金融知識普及功績者表彰」(金融庁、日銀主催)

(テレビ宮崎)

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