奈良県王寺町の河川敷で去年、自作した銃で猫を撃ってけがをさせた罪に問われた男に有罪判決が言い渡された。このような動物虐待をめぐり立件される事件は年々増えている。
■自作した銃で猫の足を撃つ 釘のような金属片が猫の足に刺さる

49歳の男は去年12月、王寺町の大和川の河川敷で自作した銃で猫の足を撃ってけがをさせた動物愛護法違反や銃刀法違反などの罪に問われていた。
被害にあった猫は、左の前足に先がとがった釘のような金属片が刺さっていて、散歩中に通りかかった近所の人から、近畿などで猫の保護活動に取り組む会社を通じて警察に通報があり、事件が発覚した。

11日の判決で、奈良地方裁判所葛城支部は「社会に及ぼす影響が大きい犯行を、身勝手な理由で及んでいて、非難は免れない」と指摘。 一方で「反省の言葉を述べ、罪を認めている」などとして、男に懲役1年6カ月執行猶予3年を言い渡した。
そして裁判官は男に対して、「二度とこういうことはしないでください」と述べた。

動物への虐待による相談や通報は増えていて、国は11日、去年1年間に動物虐待で立件された件数が過去最多に上ったと発表した。