能登半島地震の発生から、まもなく3カ月。
22日、天皇皇后両陛下が被災地に足を運ばれた。

「お目にかかれて前に進みます」涙ぐむ被災者も…

黒いタートルネックのセーターに、グレーのジャケットという装いのおふたり。
両陛下の到着を前に、輪島市の沿道には多くの人が集まった。

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その前を通過する際、バスの窓を開け、手を振られた両陛下に、沿道からは…

沿道からの声:
ありがとう!ありがとう!

午後1時半ごろ、両陛下は大規模な火災が起き、15人が犠牲になった輪島朝市へ到着。
焼け跡を見つめたあと、深く黙礼された。

輪島市の避難所で被災者に声をかけられる

その後は、64世帯105人が暮らす、近くの避難所に足を運び、スリッパを履かず靴下のまま、被災者に声をかけられた。

天皇陛下:
おけがとかは大丈夫ですか?

被災者:
はい、大丈夫です。

皇后陛下:
おふたり暮らし?

被災者:
はい、そうです。

皇后陛下:
お母さま?怖い思いをされましたね。

両ひざをつき、1人ひとりと目を合わせ、何度もうなずきながら被災者の話に耳を傾けられた両陛下。
皇后陛下は「眠れなかったけれど、お目にかかれて前に進みます」と涙ぐむ高齢女性に、「大変でしたね」と言葉をかけられた。

言葉をかけられた被災者:
勇気づけられました。優しい目元でお声がけされていたので、みんな心和んでいました。

午後4時過ぎには、自衛隊のヘリで輪島市の隣の珠洲市に入られた両陛下。
41世帯83人が避難する中学校を見舞われた。

「温かい炊き出しがありがたい」と話す女性に、両陛下は「よかったですね」、「寒い時期ですからね」などと声をかけられた。

宮司愛海キャスター:
被災地の負担を最小限に、ということで日帰りでのご訪問となったわけですけれども、そういった点からもお心配りというのを感じますよね。

明治大学・齋藤孝教授:
本当にこのお気遣いが被災者の方にも伝わってると思うんですね。
やっぱり、聞く構えがね、親身であたたかいですよね。ひざをつかれたり、うなずかれたり、本当に話を聞いてもらえてるっていうことでね、心が救われると思いますね。

宮司愛海キャスター:
本当に寄り添ってお聞きになっているということが伝わってきますよね。

榎並大二郎キャスター:
発災直後からずっと心を寄せられてきたということが、本当にすべてから伝わってきますよね。
(「イット!」3月22日放送分より)

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