3月6日、石川県でカニカマの生産が再開された。かまぼこにもかかわらず、鮮魚コーナーに並ぶ“あの”商品もまもなく店頭に並ぶ。
看板商品「ロイヤルカリブ」の販売開始
6日、石川・七尾市のスーパーに、待ちに待った商品が戻ってきた。手ごろな値段でどんな料理にもあわせやすいスギヨの看板商品「ロイヤルカリブ」だ。

地震の影響で生産できなくなっていたが、6日に販売が再開された。
買い物客は「独特の風味があっておいしいよね。きょう買って帰るわ」、「食べ続けてきたものですからありがたいです。ちょっとずつ以前食べていたものが食べられるようになるのはうれしいです」と話し、喜んでいる様子だった。

どんたく アスティ店 食品部・山田葉さん:
毎日のように「まだかな?」という問い合わせが寄せられていて(一度に)10個とか買う方もいたので、それだけみんな待っていたんだなと感じましたね
断水で生産がストップも…主力商品生産開始へ
こうした中、工場を訪ねると、急ピッチで生産されていたものがあった。オスのズワイガニとメスのコウバコガニの良いとこ取りをした、スギヨの最高傑作「香り箱 極」だ。

能登半島地震でスギヨの七尾市にある3つの工場は、大きなダメージを受けた。地震による断水により、生産がすべてストップしたのだ。

スギヨ 商業団地工場・村中健介工場長:
給排水管がすべて被災しまして水が全く出ない状態でしたので、その復旧に大体2カ月を要しました。食品工場ですので、洗浄や製品の殺菌に水は多く使いますので、水は大切なものですね
どの配管が壊れていて、どの配管が使えるのか。一つ一つ確認する作業に2カ月かかったという。

スギヨ 商業団地工場・村中健介工場長:
水を工場側から流していきまして漏水している箇所を掘削して配管を修繕していった
生産を再開できたのは2月29日。
地震から約2カ月で主力商品の一つ、ロイヤルカリブの生産を再開した。村中工場長は、「
ロイヤルカリブを見たときは本当に感動した」と話す。

ロイヤルカリブの生産再開をきっかけに、七尾の工場でしか生産できない「匠のカニカマ」や「香り箱 極」の製造も続々と再開した。

スギヨ 商業団地工場・村中健介工場長:
全国の皆さんに弊社のカニカマを早く届けられるようにしていきたいというのと、能登の復旧がアピールできたらいいかなと思います
「香り箱 極」の出荷は再開していて、まもなく店頭に並ぶ。なお、残るヒット商品「ビタミンちくわ」は、4月の生産再開を目指すという。
(石川テレビ)