玉子焼き器に蓋をするとき、サイズの違うガラス蓋を使っていないだろうか。そのまま使い続けていると、突然蓋が割れてしまうかもしれない。

「絶対にやめて」ガラス蓋が粉々に割れます。

玉子焼き器で目玉焼きなど蓋をして調理する場合、鍋・フライパン用のガラス蓋を使用するのは大変危険です。おやめください。

はみ出たガラス部分に直火が当たって突然割れてしまいます。特に玉子焼き器は浅いので、火との距離が非常に近いです。

X(旧Twitter)でこのように呼びかけたのは、調理用品メーカー「和平フレイズ」の公式アカウント(@waheifreiz)。

提供:和平フレイズ
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注意喚起と共に投稿された写真には、玉子焼き器で目玉焼きを調理する様子が写っている。四角い玉子焼き器のサイズとは合わない大きめな丸い“ガラス蓋”がされているが、このままでは火がガラス部分に当たり、割れてしまう可能性があるというのだ。

なおこの画像は、安全に十分注意した上で今回の投稿のために撮影したという。

提供:和平フレイズ
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投稿の後日にXの機能を使った和平フレイズのアンケートでは、ガスコンロで投稿のような蓋の使い方を「やっていた/やったことがある」と答えたユーザーは4割を超えていた。

コメントでも「これ先日やっちまったとこです…」「ちょうど良いフタ無くてやってる人かなりいると思います」「もうやりません!!」という声が寄せられ、投稿には3万4000件を超えるいいねが付いている(3月14日現在)。

直火に当たらないIHなら大丈夫?

調理中、ついやってしまいそうなこのシチュエーション。ちょうど良いサイズの蓋がない場合に対処法はあるのだろうか? また、このような状況でなくてもガラス蓋が割れた経験がある人もいるかもしれない。どのような時に割れてしまう危険性があるのだろうか?

和平フレイズの担当者に聞いた。

提供:和平フレイズ
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――まず、ガラス蓋の正しい使い方を教えて。

鍋・フライパンなど、器具に対応したサイズをご使用ください。直火の場合、切り蓋(ずらして蓋を載せること)は熱気が直接ガラスに当たるため避けてください。


――ぴったりなサイズの蓋がない場合、どうすればいいの?

アルミホイルで簡易的な蓋を作って乗せてください。玉子焼き器は、両側に火が逃げやすい形状です。アルミが火に当たらないように蓋を作ってください。

提供:和平フレイズ
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――直火に当たらないIHなら、サイズが違っても大丈夫?

割れる心配はありませんが、蓋についた水滴が流れ落ちて、IHをお掃除する手間があると思います。


――サイズが合わないものを使っていた場合、実際、蓋として機能しているの?

蒸気が漏れてしまうので、あまり意味はないと思います。

急な“温度差”には要注意

――割れてしまう前の予兆のようなものはある?

ありません。外観に異常がなくても、急な温度差を与えてしまうと突然割れます。

割れてしまったガラス蓋(編集部撮影)
割れてしまったガラス蓋(編集部撮影)

――ガラス蓋が直火に当たっていなくても割れてしまうのはどんな時?

以下の原因が考えられます。

・使用直後に水をかけるなど急激な温度変化があった(急冷による温度差)
・落としたりぶつけたなど外的衝撃を受けた(ガラスにキズがあると耐久性が落ちます)
・目に見えない細かなキズがあった(ガラスにキズがあると耐久性が落ちます)
・熱いIHの上に置いた(急加熱による温度差)
・(冷蔵庫内に入れたり、冬場の寒い環境で)ガラス蓋が冷え切った状態から、調理ですぐに使用した(急な加熱による温度差)

使い方を見直すきっかけに

――このような注意喚起した理由は?

ガラス蓋が割れたニュースが話題になったり、時々弊社にもお問い合わせがあります。粉々に割れますと、びっくりしますしショックも大きいです。未然に防ぐことができたらと思い、注意喚起をしました。


――投稿が話題になったことをどう思う?

新生活も始まりますので、使い方を見直すきっかけのひとつになれば幸いです。

鍋やフライパンなど、器具に対応したサイズのガラス蓋を使用するのがベストだが、“兼用蓋”もおすすめとのことだ。「何センチに対応しています」と記載があるということで、たくさん蓋を持ちたくない人は検討してもよいだろう。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。