大谷翔平選手が、日本中の小学校に3つずつプレゼントした「大谷グローブ」。鹿児島の小学校では、児童から「大谷グローブをみんなで使って野球をしたい」と声が上がり、学校の垣根を越えたプロジェクトが始まった。

みんなでグローブをはめて野球を

鹿児島・志布志市の伊崎田小学校では、児童が元気にキャッチボールをしていた。はめているのは、いわゆる「大谷グローブ」だが、3人以上の児童が「大谷グローブ」をはめている。

大谷翔平選手は2023年、全国すべての小学校に3つずつグローブを贈ると発表した。

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伊崎田小学校では、1月上旬に「野球しようぜ!」のメッセージとともにグローブが届き、児童が休み時間にキャッチボールなどを楽しんでいた。

しかし、野球は1チーム9人のため、3つだけではみんなが大谷グローブを使って野球することはできず、児童たちからも「もうちょっと使いたい」という声が上がった。

そこで、伊崎田小学校の大山昭二校長は、「せっかく大谷選手がくれたチャンスだから」と、あることを思いついた。

その名も、「守る人みんな、大谷翔平グローブで野球しようぜ!」プロジェクトである。

3つの小学校が快諾しグローブ集まる

「やはり野球は9人対9人が基本だと思うので、クラス全員が使えたら良いとの思いで、他の学校に話をして集めた」と話す大山校長。

近隣の小学校にグローブの貸し借りを持ちかけ、曽於市と志布志市の3つの小学校が快諾。4校合わせて12個のグローブが集まった。

12個のグローブは、1週間交代で各学校の授業や休み時間などで使われることになり、どこの小学校の物かわかるように、それぞれのグローブに学校名の印がつけられている。

伊崎田小学校の児童はボールを打ち、グローブを使ってキャッチするたびに大歓声を上げ、全力で野球を楽しんでいた。

卒業を控えた6年生は昼休みにクラス全員で思い出づくりをした。クラスメート全17人に、担任を加えた18人で野球の試合をすることを決めていて、この日を楽しみにしていた。

みんなおそろいの大谷グローブで試合

守備につく全員が、おそろいの大谷グローブで試合をした。中には野球をするのはもちろん、グローブをはめるのも初めてという児童もいた。

大谷グローブをつけて野球をした児童らは、「グローブはつけたことがないので分からないが、軽い。6年生最後のいい思い出になりました」、「大谷選手のグローブを使って野球ができると思わなかったので、とてもうれしい。大谷選手にこのうれしい気持ちを伝えられたら」と、最高の思い出をつくった様子。

伊崎田小学校の児童たちが使い終わった4校分、計12個の大谷グローブが、今度は、同じ志布志市の森山小学校の児童に手渡された。児童は、「(大谷グローブを使って野球をするのが)楽しみです」と話していた。

鹿児島はもちろん、「野球しようぜ!」のメッセージとともに届いた大谷選手のグローブは、日本中の小学校でたくさんの思い出をつくってくれる。

大谷グローブをはめて満面の笑顔で野球を楽しむ子どもたちの姿を、ぜひ大谷選手に見てもらいたい。
そして、今後は「野球しようぜ!」が、休み時間の定番になるかもしれない。

(鹿児島テレビ)

鹿児島テレビ
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