暖冬少雪の影響で新潟県内のスキー場が打撃を受けている。一度もオープンできないまま、今シーズンを終えることになった長岡市の市営スキー場を取材した。
降雪量が平年の半分…今季の営業断念
長岡市の市街地から車で15分ほどの場所にある長岡市営スキー場。

年間約4万人が利用し、この時期はウインタースポーツを楽しむ人の姿が多く見られるが、長岡市営スキー場の桑原一頼施設長は「今シーズンは40、50cmしか山麓で雪が降っていない。それで営業ができない」と嘆いた。

長岡市の降雪量は平年、11月から2月中旬までに3m50cm以上あるが、今シーズンは2月13日までに1m93cmと平年の半分ほどに。市営スキー場は去年の12月29日に今シーズンの営業を始める予定だったが、積雪不足のため一度もオープンできないまま、今シーズンの営業を断念した。

ゲレンデにアスファルト…「完全に春」
オープンに向けて準備を進めてきたスキー場にとって、営業できないことは大きな痛手だ。しかし、ゲレンデは雪が積もらず、アスファルトがむき出しになっている箇所がいくつも見られた。

追い打ちをかけるかのように長岡市の13日の最高気温は12.5℃。

3月下旬並みのぽかぽか陽気となり、桑原施設長は「もう完全に春ですね」と嘆いた。
スキー授業や市民大会も開催できず
スキー場がオープンできないことで、地元の子どもたちが楽しみしている学校のスキー授業は中止に。スキー授業だけでなく市民スポーツ大会などのイベントも開催できなかった。

桑原施設長は「スキー授業は当初、受け付けたのが20校・のべ44回。利用人数はだいたい4500人くらい。先週で全てキャンセルになりました。スキー場にとって雪は必要不可欠。雪がなければ何も始まらないので…」と話した。

現在、長岡市では、3つのスキー場のうち営業できているのは古志高原スキー場のみ。

暖冬少雪となった今シーズンは、スキー場にとって厳しい冬となった。
(NST新潟総合テレビ)