千葉・富津市にある用水路に違法に停められている船。その数は、2022年10月時点で約340隻。まるで”船の墓場”と化している現場を取材した…。
比較的新しい船も…
用水路の両脇にずらっと並んだ船。

それらの中には沈みかけているものもある。

何隻ものボートが取り散らかった状態で、まるで“船の墓場”のようだ。

この状況について地元の人は「不法係留だよ」。
この場所に停められている船は、全て違法に停められているものだという。

さらに取材中には、人が何か作業をしている様子の船もあり、古い船だけではなく比較的新しい船も違法に置かれている。
違法係留の船は2022年10月時点で340隻
この用水路を管理する木更津港湾事務所によると、違法に停められている船の数は2022年10月時点で340隻ほどあるという。

船はいつから停められているのか聞くと、「昭和の時代からですね。誰のものか分からないような状態で…」と話す地元住民。

少なくとも30年以上前から違法な停泊は続いていて、年々船の数は増えてきているという。

弁護士法人ユア・エースの正木絢生代表弁護士によると、このような場所に船を放置し河川管理上支障を及ぼした場合は、懲役6カ月以下、または30万円以下の罰金が課せられる可能性があるという。

こうした中、住民からは「異常ですね。処分するにもお金がかかるだろうし、なんとかしてもらいたいというのはありますけどね」と話した。

長年放置された船に、用水路を管理している木更津港湾事務所の担当者は、「(船を)停めた場所によっては、他の船舶の航行等に支障が出る。船舶所有者のモラルの問題でもあり、対応に苦慮していますが、解消に向けて取り組んでいかなければならない課題と考えています」と答えた。
木更津港湾事務所は、引き続き船の所有者に撤去を呼びかけるなど対応をしていくとしている。
(「イット!」 2月8日放送より)