元日の能登半島地震から2月1日で1カ月が経つ。被災地では一歩ずつ復興への歩みが進んでいる。

石川県輪島市の「キリコ会館多目的広場」では31日、仮設住宅18戸が完成した。いずれも平屋建てで、間取りは2LDKから4LDK、トイレやユニットバスも室内にある。

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被災地の厳しい寒さや年間を通した暮らしを見据えて、冷暖房が完備されているほか、窓ガラスは3重の作りになっている。水をためる受水槽があるため断水中でも水が使うことができ、最長2年間、家賃は無料だ。2月初旬には入居が始まる予定だ。

安否不明者の捜索は今も続いている。土砂に埋もれたままの輪島市市ノ瀬町では、発災から1カ月が経とうという31日も、消防が捜索活動にあたっていた。

今も安否がわからない親族の無事を祈り続ける人もいる。

被災者:
(発災から)1カ月だからどうこうというのは何もなくて、本当に1日でも早く見つかってほしい、それだけですね

休まることのない被災者の暮らし。一部で仮設住宅も完成したものの、まだ道半ばだ。

輪島市では7カ所に、計548戸の仮設住宅を建設する予定だ。急ピッチで作業は進むが、完成した仮設住宅も30日まで工事が行われていた。

石川県は3月末までにおよそ3000戸を着工する予定だが、入居の申し込みは輪島市内だけで4000件を上回っている。

輪島市民:
(仮設住宅は)私たちも考えてはいる。輪島塗の仕事なので頑張って残りたいし、残りたい人のための場所を作ってほしいなと

石川県によると、県内で避難生活を送る人のうち、県外のホテルや旅館に避難した人など、二次避難者の数は約3割だ。

「今後も地元で暮らしたい」「仕事や介護があり離れることができない」という人も多く、仮設住宅などの早急な整備が待たれる。

仮住まいであっても故郷で暮らせるように支援につながる可能性が、名古屋の会社にある。

名古屋市西区の「ダイワテック」は、コンテナ型ハウスを手掛けている。

コンパクトな空間だが、室内には電気が灯り、エアコンやコンセントもある。屋根のソーラーパネルで発電するだけでなく、蓄えておいた電気で3日間分の電力を賄うことができる。

能登半島地震発災4日後にはコンテナ状のまま被災地に運ばれ、能登町で被災者向けの充電ステーションとして使われたほか、2月1日からは支援に入っている名古屋市上下水道局職員の宿舎として活躍するという。

運ぶだけですぐに設置できるため、今後は仮設住宅として活用していくことも考えていきたいとしている。

ダイワテック管理部 山下悠介部長:
臨時にはなるかもしれないですけども、常設の仮設住宅を建てる前の、臨時用の仮設住宅などの使われ方は可能かなと思います

(東海テレビ)

東海テレビ
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