日本のゲーム開発会社が開発したあるゲームが、発売から約5日で800万本以上売れる異例の世界的大ヒットとなっている。そのゲームの名は「Palworld(パルワールド)」。
パルと呼ばれる架空の生き物を集め、建物を建てさせたり、工場で働かせたりする、「オープンワールドサバイバルクラフトゲーム」というのが売り文句だ。
このゲームは「Xbox」で遊べるほか、パソコンゲームの配信プラットフォーム「Steam(スチーム)」上からダウンロードして遊べるもので、ゲームを開発した会社ポケットペアによると、販売開始した1月19日から5日半でダウンロード数は800万本を超えたという。
その数字は、まだまだ伸びている。
2015年創業の新しい会社であるポケットペアによる快挙に賛辞が集まる一方で、批判の声も高まっている。その批判の中身は、ゲームの中核である「パル」のデザインが、世界的な人気キャラクター「ポケモン」に似ているというものだ。
パルワールドのパルは、ポケモンと違って強制的に労働させられたり、銃を撃ったりする。ポケモンファンの中には、「ポケモンに似ている」と感じるキャラが、そうした「ポケモンは絶対やらない」行動を取ることに、怒りを感じる人もいるようだ。
ポケットペアの溝部拓郎社長のXによると、関係者に誹謗中傷のメッセージが届いたり、殺害予告に近いツイートも散見されるという。
こうした状況のなか、株式会社ポケモンは25日、「他社ゲームに関するお問い合わせについて」というタイトルのプレスリリースを発表した。
株式会社ポケモンは、リリースの中で、「お客様から、2024年1月に発売された他社ゲームに関して、ポケモンに類似しているというご意見と、弊社が許諾したものかどうかを確認するお問い合わせを多数いただいております」として、パルワールドを名指ししなかったが、発売時期などから強く推認される表現を使った。
さらに、「弊社は同ゲームに対して、ポケモンのいかなる利用も許諾しておりません」とした。その上で、「ポケモンに関する知的財産権の侵害行為に対しては、調査を行った上で、適切な対応を取っていく所存です」としている。