自民党の裏金問題は、岸田首相の「岸田派解散」に関する発言で、新しい展開を見せている。岸田派、二階派は派閥解散へ進んでいて、安倍派でも解散について議論されている。この派閥解消で自民党は変わるのか。19日、関西テレビ「newsランナー」にコメンテーターとして出演したジャーナリスト・浜田敬子さんは、次のように話した。
■35年前すでに指摘「派閥の弊害」
ジャーナリスト 浜田敬子さん:35年前にリクルート事件があった時に、その後すぐに自民党は政治改革大綱というのを出していて、派閥の弊害とか、かなりしっかりとそこに書いてあるんです。今にも通じるものなんですけど。やっぱり派閥の解消ということも当時も言われているにも関わらず、今でも派閥は残っていて、むしろ強化されている部分があるわけですよね。
■自民党の政治=派閥政治で成り立ってきた
ジャーナリスト 浜田敬子さん:当時は、若手から政治改革が必要だ、みたいな声が、かなりダイナミックに起こっていたにも関わらず、改革できなかった。今回、その時と比べたら、ちょっと自民党内の熱も低いと感じるんです。なので、自民党内に自浄作用があるのかというのが非常に疑問ですし、そもそも自民党の政治=派閥政治で成り立ってきたわけです。派閥ごとに自分の親分をかついで総裁選を戦うという、この権力闘争というものがある意味、自民党の活性化というと変ですけど、力になってきた部分があります。なので、金とポストを配らない、派閥なしで政治をするやり方が、自民党は分かるのか?という。やったことがないわけですよ。どんな政治をやれるのかが、彼ら自身に分からないのではないでしょうか。
■派閥の力関係を無視する力は
ジャーナリスト 浜田敬子さん:例えば、かつての小泉首相の時みたいに、ものすごく国民的な支持率が高く、官邸の力が強い場合は、派閥の力関係を無視して、閣僚とかを任命できていたわけですよ。だけど今の岸田さんにその力があるかと言ったら、支持率も低迷しているわけですよね。なので、岸田さんが政治改革をやる基盤も結構危ういんじゃないかと思います。
(関西テレビ「newsランナー」2024年1月19日放送)