能登半島地震から17日目を迎え、これまでに亡くなった人は232人、安否がわからない人は21人となっている。学校再開のめどが立たない石川県輪島市では一時的に親元を離れる中学生たちの集団避難が始まった。
避難所の学校再開見通し立たず 中学生250人集団避難開始
この記事の画像(34枚)集団避難をすることになった中学3年生の小住優太さん(14)は、午前8時ごろ、輪島市内の自宅を出て両親とともに車で集合場所へ向かった。
小住優太さん:
2カ月間離れるというのは寂しいなという思いがあります
同じく中学3年生の坂口こころさん(15)も、両親や友人とともに身を寄せていた避難所を出発した。
坂口こころさん:
きょうはワクワクして起きました。友達と会いたかったので。離れるのは2カ月と長いけど、心配せずに勉強したいとおもいます
坂口さんの母・清子さんは「家は全壊してしまったので、住む場所もないし勉強する場所もないので、安全な場所に子どもを移せて、勉強も進めてもらえるのでありがたいです」と語った。
そして午前8時半ごろ、集合場所の道の駅にはスーツケースやリュックサックを持った中学生たちが集まった。
輪島市では、避難所となっている学校の再開の見通しが立たず、およそ2カ月間、保護者が同意した中学生250人を集団避難させる。
中学生たちを乗せたバスは、17日午後、県南部の白山(はくさん)市の施設に到着する予定。
「輪島朝市」大規模捜索を再開 10人発見と輪島市発表
一方、地震直後の火災でおよそ200棟が焼失した輪島市の朝市通りの大規模捜索で10人が発見されたことが分かった。高橋耕平記者が中継で伝える。
高橋耕平記者:
輪島市の朝市通りからお伝えします。時折冷たい風は吹くものの、雪などは降っておらず、青空も見えています。
高橋耕平記者:
一斉捜索は雪の影響で2日間、中断していましたが、天候が回復したことから午前9時半ごろから再開しています。輪島市はさきほど、朝市通りの捜索で10人が発見されたことを明らかにしています。
高橋耕平記者:
朝市組合の組合長は、「名簿を保管していた事務所も焼けてしまい、多くの組合員と連絡が取れていないが、どこかの避難所に無事に避難していてほしい」と話していました。
輪島市内では被害を受けた住宅の片付けもままならず、生活再建の見通しは立っていません。
珠洲市の一部で断水解消 今も5万戸超で復旧できず
一方、断水が続いている珠洲市の一部では、地震後初めて、水道が使えるようになった。
珠洲市の東山中町(ひがしやまなかまち)では、16日、飲用水の供給施設が復旧し、およそ30世帯で水道が使えるようになった。
住民は地震後の断水により井戸水を生活用水にしていたが、自宅で洗濯や風呂に入れるようになったという。
住民:
やはりホッとしますね。水が出たと聞いて水をバーと出して。はしゃぎすぎと思っても止められないんですよね、嬉しすぎて
一方、石川県ではいまだにおよそ5万2000戸で断水が続いていて、復旧には2カ月以上かかるとの見通しを示している。
(「Live News days」1月17日放送)