スキャンダル後、約2年にわたり山での半自給自足生活を続けている、俳優・東出昌大さん(35)。

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「めざまし8」密着取材の後編となる今回は、東出さんの年越しの瞬間を取材。見えてきたのは、“孤独”を求めて山に移住したはずの東出さんに訪れた“変化”でした。

地域住民と交流…不意に見せたさみしげな表情

大晦日前日の12月30日。東出さんが訪れたのは、地域住民の家です。これからみんなで「餅つき」をするといいます。

東出さん「去年なんの事情も知らずに猟師の先輩の仲澤さんに連れてこられて、7臼つかされて。今年もお力添えできればと思って。…こねましょうか?」

そういって作業に加わる東出さん。餅にきねを打ち付けます。

取材スタッフ「疲れないですか?」
東出さん「大丈夫です、大丈夫」

取材スタッフ「東出さんの腕前はどうですか?」
地域住民「うまいですよ、去年もじっくり腕前を見ているので、今年も来てくれたらな~と」

東出さんと同じ地域に移住した、後輩女優で猟師仲間でもある、松本花林さん、さいとうなりさん、烏森まどさんも一緒に参加します。

そんな地域住民との交流の中で、不意に東出さんがさみしげな表情を見せる瞬間がありました。それは、子どもの姿を見たとき。

東出さん「かわいいですね、4歳と3歳と言ってたかな。かわいい、かわいい盛りですよね。子どもは好きだし、近くでうろちょろしてたら構いたくなりますね」

3人の子供の父親でもある、東出さん。離婚後は、子どもたちにほとんど会えていません。

人目を避けるために始めた山暮らしが一変

スキャンダルにより、多くの批判を受けた東出さん。

東出さん「辛辣な言葉が1万とか寄せられたときは…、結構くらいました。僕も人間なので…しかも弱い人間なので。くらうときはくらいましたね。生きてりゃいいって…心底 思ってるんです。だから、きつい人いたらまず逃げなよって」

人目を避けるために始めた山暮らし。しかし、今では、地域の人たちとの交流が生まれているといいます。

――来た当初は地域の方との交流は思い描いていましたか?
東出さん
「まさか、まったく。一人で山で過ごしたいし、過ごすんだと思っていました。こんなにいろんな人のところに連れてっていただいたり、声かけていただいたりという日常が訪れるとは、まったく思わなかったです」

地域の人たちに、東出さんのことを積極的に紹介してきたのは、猟師仲間の仲澤さんです。

――スキャンダルのことは知っていましたか?
仲澤さん
「少しね。人から聞いたり見たりしていたから、少しは聞いています」

――どう人に紹介していいか?ためらいはありましたか?
仲澤さん
「一緒に食事したりして本人はすごく感じがいいんですよね。人当たりがいいというか。最初は芸能人だからそうかなと思ったんだけど、付き合ってると普通というか、人よりも苦労してるというかな。そういう面が出てるよね」

その日の夜、東出さん行きつけのスナックで忘年会が開かれました。

東出さん「皆様本年もありがとうございました。今年はうちの猟友会 新規に8人入りまして、このかしまし3人娘もそうなんですけども。今後ますますの発展を2024年しながら、安全狩猟を心がけたいと思います…乾杯!」

猟友会の中では、35歳の東出さんもまだまだ若手。猟師の先輩たちと何げない会話を楽しみながら、お酒をあおります。

カラオケで、十八番の「自動車ショー歌」披露する場面も…。

年越しの前日は、にぎやかな一日でした。

大晦日の“最後の猟”

迎えた大晦日。みんなでゆっくりするかと思いきや、山にヤマドリを取りに行くという東出さん。

東出さん「山に入ると気力はみなぎるし、いいリフレッシュになるので。もし捕れれば鴨そばじゃないけどヤマドリそば、年越しそばとしてヤマドリを入れたいと思って。捕れればいいですけどね」

獲物であるヤマドリがいないか、無数にある木々に目を凝らしながら険しい山道を行きます。途中シカに遭遇する場面もありましたが、持っていたのは鳥撃ち用の弾だったので狙うことはしません。

猟を始めて3時間…。

取材スタッフ「今のところどうですか?」
東出さん「まあしょうがない、こういうものです。いるときもあれば、いないときもあるので」

2023年 最後の猟で、獲物を捕ることはできませんでした。

実は、山で生活を始めるずっと前の6年前には狩猟免許を取得していたという東出さん。しかし、事務所を退所し、フリーになるまではその事実を隠してきたといいます。

――そのころはなぜ猟を公表しなかったのですか?
東出さん
「僕一人の考えではなく、仕事関係者の総意だったんですけど。SNS時代になってちょっとでも火種があると炎上といわれる現象になるというのをみんな恐れてるから、公表しないようにということだったと思います」

――今年は特に(駆除された)クマがかわいそうというニュースがあるように、メディアに公開するのは怖くないですか?
東出さん
「(今は)もう怖くないです。別にこの生活に後ろめたさがあるわけでもないし、この生活は豊かでいい生活だと思ってるんです。そりゃ残酷さはあるけど、安心安全、めちゃくちゃきれいで漂白状態というそういう人間でもないし、生活でもないし。それが普通かなと思ったら別に狩猟生活というのもいいと思うんですけど」

夜には、猟師仲間や後輩女優らと共に忘年会。東出さんが用意したアナグマ肉を楽しみ、年越しの瞬間を待ちます。

東出さん「緊張感がすごいね…、ハッピーニューイヤー!あけましておめでとうございます、本年もよろしくお願いします」

笑いが絶えない年越しに東出さんは、終始リラックス。

取材スタッフ「東出さん明けましておめでとうございます。2023年どんな年だったでしょうか?」
東出さん「ん?楽しかったよ」

書き初めに「他力」訪れた心境の変化

元日の書き初めには、「他力」と書いた東出さん。その真意は…。

東出さん「“他力”。自力だ自力だと思って生活したり、仕事したりしてきたけど…自力で考えられることとか、自力でできることって、そんなたいしたことないんだなと思う今日この頃。もうちょっと人に頼ったりとか人の意見を聞いたりとか、自力は出すけど、他力も信じることの方が、色々いいんじゃないかと思って他力です」

取材スタッフ「すてきな言葉ですね」
東出さん「いやちょっと恥ずかしいな…ははは」
(めざまし8 1月12日放送)