観測史上初めて震度5強の揺れに襲われた富山県。不安を抱えたままの仕事始めとなった。元日の地震発生から4日間で観測した震度1以上の地震は600回…。専門家は、3年前から続く群発地震とは異なり、今回の地震を「本震」ではないかと分析する。
「今後も震度5強に備えを…」
富山大学 竹内章名誉教授:
「(石川県の)珠洲の方で強い地震が起きると、富山は真向かいなので、(富山では)震度4くらいがしばらく続くことを考えておく必要がある」

地質学を専門とする富山大学の竹内章名誉教授。
今後2週間ほどは余震が続き、特にここ数日間は、県内で震度5程度を観測する1日と同じ規模の地震が起きる可能性もあると話し、これまでの地震とは異なる今回の地震の特徴を語った。
「群発型から活断層型に進化」
今回、震源となった能登半島では2020年12月頃から活発化し、2023年の年末までに震度1以上を観測する地震が506回起きている。
竹内さんは、これらの群発地震と今回の地震はタイプが異なり、海底の活断層がずれたことが巨大地震を引き起こした要因だとみている。
富山大学 竹内章名誉教授:
「群発型から活断層型に進化、発展するみたいな。2007年の能登半島地震を起こした断層の全部が動いたので、(マグニチュードは)7.6。それがきっかけになって、他の隣り合っている活断層が150キロくらいの間で連動したということになる」
また竹内さんは、2023年5月、能登半島で最大震度6強を観測した地震が「前震」で、今回の地震が「本震」ではないかとみている。
富山大学 竹内章名誉教授:
「だいたい2週間くらいまでは大きな余震が続いたあと、だんだん収束に向かって、1、2カ月すれば普通の状態に戻る。能登の場合は、今までの群発の活動に戻るか、群発はもう起きないかもしれない」
「4日間で600回」
気象庁によると、能登半島で、1日からの4日間で震度1以上の観測した地震は、600回を超えた。(1月1日~4日午後4時まで)
竹内さんは、強い揺れが何度も続くことで住宅など建物の強度は弱まっているとし、早めの避難を考えるなど今後も警戒し続けてほしいと話している。
(富山テレビ)