老舗デパートの高島屋で注文したクリスマスケーキが、崩れた状態で届いたという報告が相次ぎ、週末のSNSをにぎわせた“クリスマスの悲劇”。
このケーキを監修した神奈川・横浜市青葉区のフランス料理店「レ・サンス」のオーナーシェフが、12月25日午後4時半ごろ、FNNの取材に応じた。
“今すぐ中身を確認してほしい”と配達員
ケーキを監修した「レ・サンス」渡辺健善オーナーシェフ:
ちょっと僕も衝撃的で。本当は、本来なら喜んでいただくはずなのに、見た瞬間に夢を壊すようなことをして、本当に申し訳ないと思っています。

騒動の余波はクリスマス当日も続いていた。正午過ぎ、千葉県内の住宅に届いた宅配便。
配達員:
中身の確認をしていただきたいと連絡がありまして。
住人:
わかりました。

配達員:
今確認してもらってもいいですか。
住人:
今?
配達員:
そうなんですよ。すみません。
住人:
ちょちょちょ…。

今すぐ中身を確認してほしいと手渡された箱には、「ケーキ在中」の文字が書かれていた。
住人のもとに届いたのは、まさに今問題となっているクリスマスケーキ「レ・サンス ストロベリーフリルショートケーキ」(5400円)だった。
箱の中のケーキを早速確認すると…。

住人:
あ、無事だ。よかったよかった。
玄関で待っていた配達員に「大丈夫でした」と報告する。

ところが、ケーキをあらためて確認すると、クリームが傾いているように見える。
住人は「なんかちょっと斜めってる?こういうのなのかな…」とこぼした。

高島屋によると、このケーキはオンラインストアで約2900個予約販売したが、購入者から「高島屋で注文したケーキがぐちゃぐちゃに崩れていました」と、届いたケーキが崩れているなどの苦情や問い合わせが、25日正午までに約530件相次いでいるという。

相次ぐ苦情に、高島屋は対応に追われていた。
「原因は調査中」再配達希望の客に直接手渡しで配送
取材班が向かったのは神奈川・綾瀬市。
クリスマスパーティー用に注文したケーキが23日、箱の中で凍ったまま崩れた状態で届いたという女性に話を聞いた。

届いたケーキが崩れていた女性:
子どもたちと開けて見たら、写真の状態だったので笑っちゃって。さすがにこれはないよね、となって。

すぐに高島屋に連絡したところ、返金に応じるとともに、担当者が新しいケーキを自宅に届けに来たいう。
届いたケーキが崩れていた女性:
(新しいケーキを見て)こっちだよね、と言って笑ってました。本当に(届けてくれた)高島屋の方には感謝しています。

高島屋によると、再配達を希望する客のもとを担当者が訪ね、直接手渡しで配送するなどの対応を行っているという。
このケーキは、横浜市のフランス料理店が監修し、埼玉県内の菓子メーカーが製造。大手運送会社が配送を担当した。5年ほど前から同じ形で販売していたというが、これまでに問題はなかったという。
工場との関係について、オーナーシェフは次のように話す。

ケーキを監修した「レ・サンス」渡辺健善オーナーシェフ:
5年前からやり取りをきちっとやってですね。うちの方も思いがあるケーキだったので、すごく工場の方も残念がってるし、なんでこういうふうになっているか、本当に調査中。
なぜ、冷凍で届くケーキが崩れていたのか。ヤマト運輸は「一連の配送状況については、関係各所含め現在調査中です」とコメント。高島屋は「原因は調査中」としている。
(「イット!」12月25日放送)