12月16日早朝、長野県白馬村で土砂災害が発生、流出した土砂が住宅に押し寄せ、少なくとも3棟が全半壊するなどの被害があった。避難した住民は「土砂が一気に家に流れこんできた」など、当時の恐怖の瞬間を語った。

土砂流出で3棟全半壊 浸水被害も

住宅に押し寄せる土砂。大量の泥水が流れている。

16日午前6時ごろまでに、白馬村みそら野地区の山の沢筋で土砂崩落があり、水と土砂が住宅地に流出した。

土砂は一部の住宅の中にも流入、少なくとも3棟が全半壊した。

浸水被害も広がり、村が被害の実態を調査している。

土砂災害の現場
土砂災害の現場
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恐怖の瞬間…必死の避難

避難した38歳の女性は、 「土砂がドーっと流れる音がして、建物に当たってバキバキっと。1階のガラスが割れて、土砂が流れ込んで、ベッドがバーッと。2階の窓から外にでた」と、当時の生々しい様子を話し、必死の避難劇がうかがえる。

住民提供
住民提供

一方、75歳の女性は、「5時ぐらいにガーっと降ってきたのはわかるんですけど。その後、ガサガサ、ドサーって。1階の仏間は仏壇の半分ぐらいまで土砂で埋まってました。もうお正月はないです。冷蔵庫がひっくり返ったから、ダメだね。生きているだけでも良かったと思う、本当に」と、日常生活が一瞬にして失われる自然災害の恐ろしさが伝わってくる。

住民提供
住民提供

気温が上昇 雪解けが影響か

村は付近に避難指示を出し、一部の住民をヘリで救助した。

一時、50人余りが避難し、16日夜は家に戻れない36人が宿泊施設で過ごす予定だ。けが人はいなかった。

救助される住民
救助される住民

白馬村は12月15日午前8時までの24時間で65.5ミリの雨が降っていた。

村の担当者は気温が上昇し、雪解けが進んだことも影響した可能性があるとしている。

提供:北アルプス広域消防本部
提供:北アルプス広域消防本部

(長野放送)

長野放送
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